【中央日報コラム】通貨危機非常用資金まで投入する韓国の対米投資

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【中央日報コラム】通貨危機非常用資金まで投入する韓国の対米投資

1: 昆虫図鑑 ★ 2025/11/10(月) 16:43:23.32 ID:wisAS5xE
(略)

中国は米国との一戦に緻密に対応してきた。自国で開発した低性能AIチップ384個を連結し、エヌビディアのシステムに匹敵する最先端AIサーバーを構築した。米国の制裁を突破して独自生存に成功したのだ。今年の対米輸出は16.8%減少したが、全体の輸出額は6.1%増えた。半面、米国は中国がレアアース(希土類)を販売しなければ防衛産業と先端技術製造業を閉鎖しなければいけない。第2次世界大戦当時に原子爆弾を開発した「マンハッタンプロジェクト」のように全力投球をしても独自のサプライチェーン確保に5~7年かかる。中国がレアアース輸出制限カードを取り出すと、トランプは「制圧するより協業することで我々がより成長し、強くなることができる」と言いながら後退した理由だ。そして同盟国の腕をねじりながら天文学的規模の財政・貿易赤字を解決しようとしている。

我々がトランプの横暴に対抗した関税交渉で最悪の状況を免れたのは事実だ。しかし緊張は続いている。政府は今年7月の1次合意当時、米国と合意した総投資額3500億ドル(約50兆円)のうち最大5%の175億ドルだけが現金投資と説明した。残りは貸出や保証ということだ。ところが蓋を開けてみると完全に違っていた。10月の2次交渉の結果は、年間最大200億ドルずつ10年間に2000億ドルの現金を送るというものだ。造船業協力プロジェクト(MASGA)に投入される1500億ドルは別だ。金容範(キム・ヨンボム)政策室長は「商業的合理性」が最優先と述べた。しかし最終決定権はラトニック米商務長官が委員長を務める投資委員会が握っている。彼はウォール街の両替ブローカー出身のユダヤ人だ。ボスのために政治的決定を下せば韓国経済には災難になるだろう。

韓国の対米外国人直接投資(FDI)まで含めると、毎年200億ドルをはるかに超える資金が米国に流出することになる。国内投資と雇用、財政・通貨の管理に問題はないのだろうか。外貨準備高は国際収支の不均衡を保全したり為替市場の安定のために保有する非常用資金だ。これを崩して海外に直接投資した前例はない。政府は現在、外貨準備高4200億ドルを維持しているという。利子と配当を活用し、不足すれば海外で調達すればよいということだ。

しかし最悪のケースである通貨危機の可能性にも備えて徹底的に点検する必要がある。日本は老練な通商国家らしく「両国の国内法を尊重する」という条項を米国との合意文に入れた。大統領室は条約でない韓米間の了解覚書(MOU)は法的拘束力がないため批准同意が必要ないという。きわめて危険な論理だ。国家予算の審議・確定に対する憲法的権限は国会が持っている。国会は合意事項を徹底的に問いただした後に批准しなければいけない。通商条約法13条は国会批准時に財源調達案と国内産業補完対策を提出するよう要求している。首相と経済副首相も国会批准同意の必要性を以前に認めた。関税が維持される間に企業の被害が懸念されるなら、与野党が超党派的に迅速に処理すればよい。

巨額の対米現金投資があれば米国では雇用が増えるだろうが、韓国では失業者の泣く声が聞こえてくるかもしれない。為替管理に問題が発生すれば韓国経済は大混乱する。同盟と協力するものの時には反対意見を出して国益を死守しなければいけない。災難を避けて健全な同盟関係を維持する道だ。中国のレアアースのように我々にも決定的な一発が求められる。エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はグラフィック処理装置(GPU)26万枚を韓国に販売すると発表しながらこのように述べた。「米国はソフトウェアが強いが製造業が弱い、欧州は製造業が強いがソフトウェアが弱い、韓国は双方の力量を兼ね備えている」。我々の武器は企業の競争力だ。会社が死ぬ覚悟で半導体・造船・自動車産業を世界最高レベルに高めた李秉喆(イ・ビョンチョル)、李健熙(イ・ゴンヒ)、鄭周永(チョン・ジュヨン)の決断があった。企業の足かせを外す果敢な規制改革と産業政策で3人の大物の「野性的衝動(Animal spirits)」を韓国経済に復活させなければいけない時だ。

中国は驚くほどの速度で崛起している。米国の先端技術は依然として強く、軍事力は圧倒的だ。我々が無視されずに生存するには、力をつけて戦略的自律性(strategic autonomy)を確保する必要がある。そうしてこそ対米現金投資も互いに利益になる。いかなることがあっても産業空洞化と第2のIMF事態を迎えることがあってはならない。

李夏慶(イ・ハギョン)/論説委員

https://news.yahoo.co.jp/articles/eef34f4a95490e0f6c730a2cff32e78aeb46b16f


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