あわせて読みたい
韓国「日本よりマシな関税合意だ。日本に勝った」⇒ 違います。韓国の方がカツアゲ負担が大きい
番長からカツアゲされたけど、取られた金額はあいつよりはマシだった――みたいな感覚なのかもしれません。
それで「日本に勝った、勝った」みたいな話をするのは、まったくのお門違いですが(国としてのファンダメンタルズがまったく違うのでカツアゲによって喰らうダメージも異なる)、こういうのを精神勝利――というのかもしれません。
『朝鮮日報』の記事に韓国が日本に勝った(と思ってる)理由が簡潔にうまくまとまっていますので、それを以下に引いてみます。
(略)
■日本に比べて長期化・具体化
韓国は日本より2カ月遅れて協議を妥結したが、
① 年間投資限度を設定し10年にわたって投資する方式とした点、
② 商業的合理性が保証されるプロジェクトに投資することを明記した点、
③ 投資ファンド委員会における韓国側の役割を強化した点、
④ 損失リスクを減らす運用方式を採択した点――
この4点で「日本より実質のある合意」だと政府は説明している。
(後略)
⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「日보다 위험 적은 ‘대미투자 4중 안전판’… “정확한 평가는 MOU 봐야”」
果たして日本よりマシなのか? いいえ違います
まず①です。というか①がすべてです。
②③④については、米韓合意のMOU(了解覚書)が出ていないので、日韓でどちらが「より損をしなかったのか」は現時点では言及できません。
年間の支出上限が最大200億ドルで決まった――という点ですが、先にご紹介したとおり、韓国政府は外貨準備の運用益で賄い、足りない場合は政府保証債券を発行しようと目論んでいます。
先の記事でご紹介したとおり、年間の運用益が約4%あれば、賄うことはできる――という計算にはなります。
しかし、これはあくまでも計算(建て付け)であって、外貨準備の運用益をほとんどすっかり合衆国に投じなければならない――ことになるのはまったく看過できません。
運用益によって外貨準備が増えないですし、その分の流動性を失うことになるのです。
それで大丈夫なの?――です。年間最大200億ドルよりもむしろ、総額2,000億ドルという直接投資の総額を合衆国に「カタにハメられた」ことの方が大問題です。
金融面で韓国は日本よりずっと脆弱なのを忘れている
韓国の皆さんはすっかり忘れているかもしれませんが、韓国の外貨準備高は09月末時点で「4,220億ドル」しかないのです。
2,000億ドルの直接投資を行うということは、外貨準備の「約47.4%」を出さなければならない――ことを意味します。
対して日本の外貨準備高は上掲のとおり、同じく2025年09月末時点で「1兆3,412億6,800万ドル」あります。
日本は5,500億ドルのカツアゲですから、韓国と同じく外貨準備の比を計算してみると「約41.0%」になります。
対米直接投資金額の外貨準備高比
韓国:約47.4%
日本:約41.0%
――となります。これのどこが日本に勝ったのでしょうか?
続きはソースで
(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/157478








