【産経新聞】 中共、レアアース輸出規制強化を延期　米と首脳会談に向け「枠組み」創設

【北京＝三塚聖平、ワシントン＝塩原永久】米中両政府は26日、マレーシアの首都クアラルンプールで2日間の閣僚級貿易協議を終えた。
ベセント米財務長官は終了後、近く予定する米中首脳会談に向けた「枠組み」ができたと記者団に説明。
中国のレアアース（希土類）の輸出規制強化が、1年間先延ばしされるとの見通しを米テレビで語った。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席の首脳会談が30日に韓国で計画されており、今回の協議で首脳会談への環境整備が進んだもようだ。

中国国営新華社通信によると、李成鋼・商務省国際貿易交渉代表は26日、米中両政府が相互の関心事項を適切に処理するための方策について暫定的な共通認識に達したと説明した。今後、双方が国内の承認手続きを進めるという。

協議では、中国のレアアース輸出規制や米国産農産物の購入拡大、合成麻薬フェンタニル、中国系動画投稿アプリ「TikTok（ティックトック）」など幅広いテーマについて議論した。ベセント氏は米CBSテレビで、中国の輸出規制の実施方針が、首脳会談を経て「取り下げられるだろう」との認識を示した。

第2次トランプ政権のもとでの米中閣僚協議は5回目。米国からはベセント氏と通商代表部（USTR）のグリア代表が出席。
中国側からは何立峰副首相らが参加した。

2025/10/27 00:17
https://www.sankei.com/article/20251027-JF2IZQ6DYFKKBDJ7LXINP2Q3VE/