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「台湾独立=戦争」「マスゴミが益々発狂!」中国総領事が“過激ツイート”で大暴走
「ハエがウンコに飛びつこうとする西側子分政治家」(同11月21日)
「過激な反中マインドに駆られているこのマスゴミが益々発狂!!!」(同11月13日)
……中国駐大阪総領事の薛剣(シュエジエン)(@xuejianosaka)は、連日ツイッターにこうした激烈な表現で中国礼賛&日米攻撃のツイートを投稿し、ネット界では有名な存在となっている。
その薛剣総領事が「文藝春秋」に登場し、過激なツイートを連発する心の内を明かした。
薛剣総領事が一躍有名になったのは今年8月。
「20年かかって、アメリカはアフガンでこんな『成果』を挙げた」
というツイートとともに、アメリカの飛行機が上空から人間をばら撒くイラストを投稿したのだ。米軍がアフガニスタンから撤退する際、亡命を希望する多くの現地住民が飛行機にしがみつき、死者も出たとされる。それを揶揄したツイートだが、あまりに不謹慎だと、非難の声が上がった。
だが、薛剣総領事の投稿はおとなしくなるどころかますます過激さを増した。10月、中国当局による人権弾圧が続く香港で、国際人権団体アムネスティが撤退することが報じられると、薛剣総領事はこんなツイートをしたのだ。
「害虫駆除!!!快適性が最高の出来事また一つ」
現役の総領事が人権団体を「害虫」と呼んだことは国内外の猛烈な非難を招いた。
しかし、それでも薛剣総領事の暴走はおさまらない。
「平和解放前のチベット最大の農奴主」(11月10日付。ノーベル平和賞受賞者のダライ・ラマ14世について)
「人権カルトの振舞い方としか言い様がない!」(11月19日付。バイデン米大統領が北京冬季五輪のボイコットを匂わせたことについて)
先に紹介した「ハエがウンコに飛びつこうとする西側子分政治家」とは、同じく五輪ボイコットに言及した国民民主党の玉木雄一郎代表のことを指している。
こうしたツイートを1日に80件近く、ときには早朝や夜中まで続けているのである。
「媚びる外交はしない」
いったい何を目的としてこのような情報発信を続けているのか? 本誌は薛剣総領事にインタビューした。
薛剣 「(日本のメディアは)新聞もテレビも反中報道が充満しています。ウェブ空間でも、反中情報ばかり発信している。こうした環境に置かれた日本の皆さんが、中国について良い感情をもつはずがない。
日本のメディアはあまりに中国を知りません。どんどん変化している中国を伝えていません。結果、本当の情報は遮断され、改変されている。日本国民の正確な中国理解が妨げられています。
偏った中国理解は両国のために決して良いことではない。日本における公正で客観的な対中報道は、中国政府としても、私たち個々の外交官としても望んでいます。いわゆる民意は、突き詰めて言えば『作られるもの』です。悪く作ることもできる反面、いい方向へリードしていくことも、本来はできるはずだと思います」
――だが、アフガニスタンに関連するツイートでは、不愉快な印象をもつ人が多くいたと思うが?
薛剣 「中国を理解してもらうため、笑顔ばかりを見せるという考えではない。さらに言えば、媚びる外交はしない。中国はこの問題をこう見ている。人々がこういう感情を抱いている。そうした面を、ありのままに伝えることも重要なのです」