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【中央日報社説】 EUも鉄鋼に50%関税…輸出の突破口が必要=韓国
EUは米国と共に韓国鉄鋼業界の2大輸出市場であり、単一市場では最大規模だ。韓国貿易協会によると、昨年の韓国の対EU鉄鋼輸出額(44億8000万ドル)は対米国(43億5000万ドル)より多かった。
しかし今回の関税で価格競争力が落ち、EU市場での輸出減少も避けられない見込みだ。
国内鉄鋼業界の衝撃は数値でも確認できる。韓国の鉄鋼輸出は米国の関税爆弾の影響が本格化した5月以降、苦戦が続いている。
特に50%関税が課されて以降、対米鉄鋼輸出は7月(-25.9%)、8月(-32.1%)、9月(-14.7%)まで大幅減少している。
こうした状況の中、EUの関税爆弾までが加われば鉄鋼業界の負担は加重するしかない。
鉄鋼や自動車など韓国の主力輸出品目が25~50%の高率関税対象に含まれ、米国輸入市場でのシェアも減少した。価格競争力が低下したからだ。韓国貿易協会によると、今年1~7月の米国輸入市場シェアで韓国は10位(3.7%)だ。昨年の7位(4.0%)から3つも下がり、1988年の統計作成開始以降で最も低い順位となった。
さらに大きな問題は輸出をめぐる状況が悪化する点にある。韓米関税交渉が膠着状態となり、韓国企業には高い関税が課されるが、交渉が妥結した日本と欧州の関税は15%台に下がった。グローバル競争で劣勢になるしかない状況だ。
メキシコが先月、自由貿易協定(FTA)未締結国に最大50%の関税を課すことにするなど他の国も貿易障壁を高めている。
輸出で暮らす韓国経済の首が絞まる状況だ。
グローバル貿易秩序が変わり、通商戦線が米国を越えて欧州など全方位に拡大されている。政府は各国との関税交渉などに外交的力量を総動員する一方、企業の競争力強化のための果敢な産業政策を急いで用意しなければならない。企業も革新のための投資と研究にまい進し、
超格差の維持に努力する必要がある。官民がワンチームとなって市場および品目の多角化など輸出戦略を樹立するのは言うまでもない。
このすべての過程で感情的な対応は自制し、国益を最優先にした慎重かつ戦略的な接近が求められる。
2025.10.09 15:51
https://japanese.joins.com/JArticle/339583