あわせて読みたい
フランス「鬼滅大ヒットの要因?ワンピみたいにダラダラ続けてないからやろ」
9/21(日) 21:10配信
2025年7月に公開されるやいなや、2ヵ月で2304万人を動員し、330億円以上の興行収入を記録した大ヒット映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』。国内で上映された映画の興行収入では歴代2位となり、1位の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に並び、トップ2を「鬼滅」で独占することになった。
北米でも公開後3日間で興行収入7000万ドル(約103億円)を記録するなど、その勢いは止まることを知らない。そして9月17日、ついに同作はフランスで封切られた。
仏誌「ル・ポワン」によると、9月5日にパリで開催された試写会は満席という盛り上がりぶり。「当然ながら、今後数週間は劇場に観客が殺到することが予想される」と同誌は伝える。
そんななか、仏ラジオ局「フランスアンフォ」が『鬼滅の刃』の驚異的な成功の理由を徹底解説している。
1. 王道かつわかりやすい物語
『鬼滅の刃』は20世紀初頭の日本、鬼に家族を殺され、唯一生き残った妹を鬼に変えられてしまった少年、炭治郎が「鬼狩り」の旅に出るという物語だ。
「家族を助ける」という普遍的なテーマに加え、善と悪の戦い、血みどろの戦闘、キャラクターの成長といった、少年漫画の王道ともいえる要素が含まれる。加えて、敵である鬼の過去に同情を誘う描写もあり、そこに「読者は震え、涙を流すのです」と仏語版『鬼滅の刃』を出版しているパニーニ社のエミール・マレンベールは言う。
2. 共感できるキャラクター設定
主人公・炭治郎は普通の子供であり、「運命に導かれて成功を収める『予言の子供』という、ありふれたキャラクターではない」と、日本のポップカルチャーを専門とするジャーナリスト、ジョセフィーヌ・ルメルシエは語る。また、炭治郎とともに戦う善逸などのキャラクターも人気を博したこと、さらに、同作が吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)という女性によって描かれた作品であることも注目に値する。
3. 短く完結している
『ONE PIECE』のように長期にわたって続いている他のシリーズとは異なり、鬼滅の刃は23巻で完結する。「時間と費用の投資をそれほど恐れなくて良いのです」と前出のマレンベールはまとめる。
4. 時代設定が秀逸
専門家たちは、漫画の世界でまだあまり取り上げられたことのなかった「大正時代」を舞台に選んだことが賢明な選択だったと考えている。日本の伝統的な服装と、より近代的で西洋風な要素が併存し、コスプレイヤーにも人気を呼んだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d1ecbb92fe53ecd1007fe5fc5441dc3e328f25dc