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【中央日報社説】APECで米中首脳が同時訪韓、韓国の「懸け橋」役割が試される
会談が実現すればトランプ2期目で最初の米中首脳対面会談となる。両首脳が最後に会ったのは、トランプ1期目の2019年に大阪で開催された主要20カ国・地域(G20)首脳会議だった。米中覇権競争および関税戦争の渦中に両首脳間の6年ぶりの再会が韓国で実現するという点で意味は小さくない。米中の競争と葛藤が世界を揺るがす状況で、韓国政府としては直面した懸案を解決し、外交の舞台を拡張する機会でもある。大統領室が昨日、「米中首脳会談が韓国で行われることを歓迎する。最大限の支援をする用意がある」と明らかにしたのも、今回の米中首脳会談の重要性を認識しているからだ。
米中首脳が同時に訪韓するのは、2012年のソウル核安全保障サミットに当時にオバマ大統領と胡錦濤国家主席が出席して以来13年ぶりとなる。その間、国際情勢と韓半島(朝鮮半島)の安保環境は急変した。北朝鮮は核武装のために暴走を続け、「敵対的な二つの国家論」を前面に出しながら南北対話を拒否している。2022年にウクライナ戦争を契機に朝ロは軍事同盟レベルに密着し、中ロは国際社会の対北朝鮮制裁協調から離脱した。こうした安保の脅威の中、トランプ2期目は「米国優先主義」を強行し、同盟間の不信と葛藤を深めている状況だ。安保と経済が同時に圧力を受ける局面だ。
こうした状況で慶州APEC会議は韓国の外交が試される場となる。何よりも韓米の2回目の首脳会談と韓中の最初の首脳会談を通じて国益中心実用外交の実質的な成果を出すことが求められる。同時に米中の間で韓国が均衡を取る懸け橋の役割は見せなければならない。李在明(イ・ジェミョン)大統領も米国時事週刊誌タイムのインタビューで「米国と共にするものの中国を刺激しない」とし「(そうでなければ)韓国が両陣営の対立の最前線に立つことになりかねない」と診断した。韓国が米中間で懸け橋の役割を遂行するという点を明確にしたのだ。タイム誌が李大統領の顔を表紙に掲載しながら「The Bridge(懸け橋)」と題したのも同じ脈絡だ。慶州APECは単なる国際行事を越え、北東アジア情勢、さらには国際情勢の分岐点となる可能性がある。開催成功のために政府と地方自治体はともに総力を尽くして緻密に準備する必要がある。韓国の外交力量を証明する機会にしなければならない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7416b3bd8735baf3b68265825297684ff94e2412