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韓国「日本海ガス田140億バレルの夢」⇒ 試掘したら「予想はるか上の“経済性なし”」

↑尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が突然「140億バレル出るという話がある」――と発表。最も有望な「大王クジラ」というエリアを試掘しました。
日本海に設定した「第6-1鉱区北部」「第6-1鉱区中東部」、「第8鉱区」など3つの鉱区を再編して調査すると明らかにしました。これは油田・ガス田の候補地7カ所をより効率的に開発するための措置――とのこと。
2026年度の予算は「ゼロ」で、「そっ閉じ」となったのです。
前政権のレガシーは完全否定されるのが、韓国の常なので、この結果は特に驚くには値しません。
しかし試掘まで行ったので、実際の結果はどうだったのかは気になるところです。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の成果は全否定したい『共に民主党』議員が、韓国の石油公社から資料を入手して、これを韓国メディアが報じています。
以下に記事から要点を引きます。
(前略)
国会産業通商資源中小ベンチャー企業委員会所属のソン・ジェボン『共に民主党』議員室が韓国石油公社から提出を受けた資料によると、大王クジラ・プロジェクト第1次掘削試料のガス飽和度は約6%であった。
掘削前に予想していたガス飽和度(50~70%)に比べ相当低い数値だ。
先にチェ・ナムホ前産業通商資源部第2次官が2月に行ったブリーフィングで「ガスの兆候が一部あったが、経済性を確保できる水準ではなかった」と明らかにしたことと軌を一にする結果である。
掘削前には大王クジラ有望構造に熱的起源ガスが埋蔵されていると予想されていたのとは異なり、坑井では生物起源ガスが確認された。
熱的起源ガスは地下深部の堆積層で有機物の残渣が分解され形成される。
厚い堆積層で石油・ガスが発生して集まるため、一般的に商業性の高い油田・ガス田につながる場合が多い。
一方、生物起源ガスは局地的堆積層に残留している有機物層が微生物分解過程を通じて形成されるものであるため、ガス飽和度が低い傾向にある。
ただし、大王クジラ・プロジェクトの地質構造は、当初予想していた以上に良好であったというのが精密分析の結果だ。
石油公社によると、大王クジラ・プロジェクト第1次掘削試料の岩相は、予想どおり深海で堆積した砂岩であった。
深度と厚さも、海水面下2,560m地点から68.5mと、掘削前に弾性波資料などで推定した数値(海水面下2,572m地点から厚さ69m)とほぼ類似していた。
貯留岩の孔隙率は31%で、当初の予想(18~30%)よりも良好であった。
孔隙率は、石油やガスを含んでいる岩石(貯留岩)にどれだけ多くの孔があいているかを示す指標である。
孔隙率が高いほど、より多くの石油・ガスを含むことができる。
貯留岩の上には約200mの厚さの頁岩層の蓋岩があり、生成された石油・ガスが集積し得る構造であった。
(後略)
⇒参照・引用元:『ソウル経済』「“가스포화도 낮아 경제성 없어”…대왕고래 정밀분석 결과」
第1次試掘によると、予測より地質構造は有望であったものの、実際に油田・ガス田になるか?とえば、予想よりもはるかに経済性が乏しかった――という結果です。
「実際に掘ってみなければ分からない」というのが山師の世界ではありますが、この結果はちょっとガッカリですね。
(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/155296