関東大震災の虐殺「今も日本政府は反省ない」「自然災害ではなく人災」 韓国・中国の遺族が追悼集会で訴え

関東大震災直後に虐殺された朝鮮人や中国人を追悼する集会が31日、東京都千代田区の明治大リバティタワー1階リバティホールであった。約500人が集まり、犠牲者に黙とうをささげるとともに、日本政府に対し、公式に事実を認めるよう求めた。

韓国や中国から犠牲者の遺族ら4人が訪れ献花した。祖父の兄が虐殺で亡くなったという韓国の遺族は「今も日本政府は反省がない。遺体を捜し出して埋葬するのが遺族の道理。遺骨を捜したい」と訴えた。中国からの遺族も「日本人に虐殺された。自然災害ではなく人災」と強調した。
　
主催者あいさつで田中宏一橋大名誉教授は、排外主義的な主張が広まる昨今の風潮に「過去とどう向き合うか重要な時期。一緒に考えていければ」と語った。追悼は1日以降、各地で催され、1日は墨田区の横網町公園で朝鮮人犠牲者の追悼式典があるほか、6日には同区の荒川河川敷で、旧四ツ木橋で虐殺された人たちの追悼式もある。（神谷円香）

東京新聞　2025年8月31日 18時11分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/432395