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韓国・李大統領、訪米に先立ち訪日…日本外務省「保守系でも例がない、嬉しいサプライズ。文政権とは違う」
日本が意味深く受け止めているのは「対日外交重視」のメッセージだ。日本は尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の戒厳と弾劾に続き、3年ぶりの進歩政権に対して懸念を示してきた。しかし李大統領が同盟国である米国に先立ち日本訪問を打診し、日本メディアとのインタビューで慰安婦合意など「合意維持の責任」に言及したことで雰囲気が変わった。ある日本政府関係者は「保守系でも例のないことで、当初はまったく想定していなかった」と伝えた。「うれしいサプライズ」(外務省幹部)という表現まで飛び出した。
同じ進歩政権でも、かつて対日強硬路線を歩んだ文在寅(ムン・ジェイン)政権とは違うという評価もある。日本経済新聞は「李在明政権の対日姿勢は文在寅政権と一線を画すものだ」と評価した。
青山学院大学の池畑修平教授は、参議院選挙の惨敗によって退陣圧力にさらされている石破首相にとって、李大統領との首脳会談がプラスに作用したと分析した。池畑氏は「李大統領が実用主義的な外交メッセージを伝え、成功的な首脳会談が行われた」と評価した。実際、毎日新聞の世論調査(23~24日)では、石破政権の支持率が前月比4ポイント上昇の33%を記録した。政権支持率が30%台を回復したのは2月以来、半年ぶりのことだ。
韓日首脳が発表した声明文も変化した雰囲気を反映している。両国が同時に同じメッセージを盛り込んだ声明文を出したのは、2008年以来、17年ぶりとなる。金大中(キム・デジュン)・小渕宣言として知られる「韓日共同宣言-21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップ」(1998年)を含め、歴代内閣の歴史認識に関する立場を全体的に継承しているという内容が盛り込まれたことについて、日本では韓国への配慮だという分析が出た。
かつて日本に対して「敵性国家」という発言もしたことがある李在明大統領が、最初のシャトル外交で歴史問題や領土問題を表面化させなかったことも「無難なスタート」と評価された。日本は李大統領の訪日背景について、韓国が25日の韓米首脳会談に先立って日本との関係安定を意図したと分析した。いわゆる実利を追求した「対米カード」という意味だ。
初のシャトル外交が日本で好評を得たとはいえ、懸念や見解の違いは依然と残る。最初の関門は今秋に予定されている佐渡金山の追悼式だ。また、進歩的な歴史認識を持つ石破首相が退陣圧力にさらされている日本の政治状況も不安要因だ。朝日新聞は「石破政権が倒れて新政権が発足した場合、歴史問題の再燃などで良好な日韓関係が維持されるか見通せない部分もある」と懸念を示した。
中央日報日本語版 2025.08.25 07:02
https://japanese.joins.com/JArticle/337915