あわせて読みたい
【Money1】 日韓経済協会「韓国のCPTPP加盟を促進する」
同会議で「共同声明」が採択されました。「日韓国交正常化60周年、より広く、深い日韓協力」というタイトルですが、
この中に「韓国のCPTPPを加盟を推進する」という項目が入っています。
メディアで報道されたので読者の皆さまの中にはご存じの方もいらっしゃるでしょう。以下に共同声明を引きます。
(前略)
3.CPTPPの活用
日韓経済界による連携・協力の実現に向けた環境の整備として、まずは関係団体と協力してCPTPPへの韓国加入にむけた働きかけを行う。
(後略)
⇒参照・引用元:『一般社団法人日韓経済協会』「第57回 日韓経済人会議 THE 57th.JAPAN-KOREA BUSINESS CONFERENCE
2025.5.27~28 SEOUL, KOREA 共同声明」
https://www.jke.or.jp/project/docs/a883db9499f0e9ad413f932699fa12d9f2cb9cfb.pdf
『日韓経済協会』がカウンターパートの『韓日経済協会』と共に開催しているのが『日韓経済人会議』(『韓日経済人会議』)です。
韓国のCPTPP加盟を推進するというのは穏やかではありません。同協会は06月に会長が交代しています。
現在の会長は『アサヒグループホールディングス』の会長(兼取締役会議長)を務める小路明善さんです。
小路明善さんは経団連の副会長でもあります。
『統一日報』が『日韓経済協会』の小路会長に書面インタビューを行っていますので、同紙のCPTPPに関する部分を以下に引いてみます。
(前略)
――同会議でとりまとめた共同声明では、経済連携の拡大、CPTPPへの韓国加入に向けた働きかけなどが合意されたと聞いています。
この中で経済連携の拡大に向けた韓日双方の取り組み(水素社会の実現、人工知能〈生成AI〉・半導体分野の連携、
バイオ・ヘルスケア産業の育成など)が明記されていますが、日韓経済協会としては、経済連携のどのカテゴリーを重点分野として
取り組み、進めていく方針でしょうか。会長ご自身の見解を含めてコメントをいただきたいと存じます。
日韓FTA(自由貿易協定)は国内の産業界からの反対もあって、2004年に交渉が中断したままです。
東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が22年に発効し低レベルながらも日韓で初のFTA効果が発揮されましたが、より高いレベルの
連携に向けたCPTPPへの韓国加入を願い、共同声明に盛り込みました。
また今後、両国の成長エンジンと期待される産業分野の育成にあたり、競合するだけでなく補完関係にもある日韓の協力は必然的とも
いえます。
加えて、米国が自国優先主義を前面に出すなか、新しい国際秩序が形成される中において存在感を発揮することは容易ではなく、
自由と民主主義を尊重する両国が連携して対応を模索していくことが重要と考えます。
(後略)
⇒参照・引用元:『統一日報』「日韓経済協会 小路明善会長 書面インタビュー」
http://news.onekoreanews.net/detail.php?number=94081&thread=01r03
「より高いレベルの連携に向けたCPTPPへの韓国加入を願い」という発言が注目ポイントです。
高いハードルが設けられているのが、CPTPP。
「入ってから対応する」を断じて許さず、「ハードルをクリアしなければ加盟できません」という姿勢を貫くことが必要です。
『WTO』が中国の加盟でいかなる組織に堕してしまったかを再考しましょう。
(吉田ハンチング@dcp)
2025.08.25
https://money1.jp/archives/153848