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【ハンギョレ社説】李大統領の新たな「歴史和解」提案、日本は真剣に受け入れよ
李大統領は、21日付の読売新聞のインタビューで、「日本は韓国にとってとても重要な存在」であり、「経済や社会、文化、環境など協力しなければならない部分も多くある」として、「なるべく現実を認め、お互い理解しようと努力し、譲歩するところは譲歩し、対立的にはならないようにしながら解決していけばいい」と述べた。歴史問題については、「前任の大統領も国民が選んだ国家の代表」だとして、「彼らが合意したり既に行ったりした政策を私が覆すことはできない」と述べた。朴槿恵(パク・クネ)政権時の「慰安婦合意」と尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の「第三者弁済案」を一方的に覆したりはしないという意向を表明したわけだ。
代わりに李大統領が要求したのは、(1)強制徴用(強制動員)に対する事実認定と(2)被害者に対する真剣に心を尽くしたおわびだった。大統領は韓日間の歴史対立について、「心から被害者に対するいたわりの言葉をかけるといったプロセスがはるかに大事」であり、「賠償は、付随的な問題かもしれない」と述べた。日本が呼応するのであれば、現在施行中の第三者弁済案を枠組みとして、韓国政府が最終的な解決案を作ることができるという意向を示したものだと読み取れる。国民世論を考慮すれば、李大統領にとってはかなりの負担を課せられることになる。
この提案に日本が呼応しなければ、韓日関係のこれ以上の進展は難しい。石破茂首相は15日に「あの戦争の反省」に言及するなど、過去の首相に比べて良い歴史認識を示したが、前回の参議院選の敗北によって、辞任の危機に直面している。場合によっては、この日に正義記憶連帯などの被害者団体から「失望した」とする厳しい批判を受けた李大統領も、萎縮せざるをえない。
歴史問題を真剣に解決することなしには、韓国と日本は一段と深い協力関係に進むことは難しい。急変する世界情勢のもとで、経済・貿易・技術・安全保障・人的交流など、両国が急いで協力すべき課題は山積している。この時期を逃せば、被害は両国がそのまま受けざるをえない。韓日協力の戦略的重要性を改めて考え、持続可能な関係発展の土台を築いてほしい。
ハンギョレ 2025-08-22 07:14
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/54029.html