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【不動産】日本の住宅性能は先進国では最低レベル、中国・韓国よりも低い性能
“一流”の住宅ですら、性能が低い日本のハウスメーカー
後悔しない住まいづくりのため、建てる前にぜひ、認識しておいていただきたいことが2つあります。1つ目は、我が国の住宅の断熱・気密性能は、先進国中で最低水準にとどまっているということです。
我が国で「普通に家を建て、家を買う」と、他の国では考えられないような低性能な家になってしまいます。しかもこれはローコストメーカーに限ったことではなく、高級イメージがあり、一流と呼ばれるハウスメーカーに対してもいえることなのです。
筆者が経営する会社は、「結露のない健康・快適な住まいづくり」のサポートを行っており、性能にこだわっている工務店・ハウスメーカーを厳選して、一般の方々に無料でご紹介する、マッチングサービスを中心とした「住まいづくりのサポートサービス」をおこなっています。
おそらく日本で唯一、提携する工務店・ハウスメーカーの性能に基準を設けており、高気密・高断熱住宅を建てている会社としか提携しないというスタンスでサービスを提供しています。
当社が定めている提携基準は、性能にこだわっている専門家からすれば、緩すぎるのではないかといわれるレベルだとは認識しています。ですがそのレベルであっても、ハウスメーカー大手10社のうち、提携基準を満たしている会社は「1社」しかありません。残り9社は当社の考え方からすると、性能が十分ではないのです。
日本で他の先進国並みに十分な性能の家に住みたいと思ったならば、施主が性能にこだわって、工務店・ハウスメーカーを選ばなければなりません。
ブランドイメージに流されると、後悔することになる可能性が高くなります。
最近は、そのことに気づいた消費者が増えてきていると感じています。ですが中には、気づくのが少し遅く、「一流」ハウスメーカーと契約し手付金を支払った後に、住宅性能の重要性やその会社の性能不足に気づく方もいらっしゃいます。
数百万円の手付金を放棄して、当社にご相談に来られる方々は決して少なくありません。そうした事態を避けるべく、ぜひ、最初に性能にこだわることの必要性、重要性をご認識いただきたいと思います。
日本の住宅の断熱・気密性能が低いことの要因の一つに、窓の断熱性能の低さがあります。[図表1]にある通り、夏に家に流入する熱の74%、冬に家から流出する熱の52%が、窓を入口・出口としています。
しかもこの算出の前提は、複層ガラスのサッシです。日本の既存住宅の多くはいまだに単板ガラスですから、この割合はもっと高いと思ってよいでしょう。
つまり窓の高断熱化だけで、住宅の断熱性能は、十分とまではいかずとも相当改善されます。
日本の窓の性能が低い理由の一つに、樹脂窓の普及の遅れがあります。[図表2]をご覧ください。我が国の樹脂窓の普及率は、他国と比べてかなり低い20%にとどまっています。
欧米はおろか、韓国、中国よりも普及率が低いのです。日本ではまだまだ一般的なアルミサッシは、他の国々ではほとんど使われていません。アルミの熱の通しやすさ(熱還流率)は、樹脂や木の1,000~1,400倍にも上ります。そのため、アルミサッシを使っている時点で十分な断熱性能を確保することは難しいといえます。
ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/7c3af591ffcda6e3713188b6815ab274035109be