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【体育】一部の得意な子のために「みんなで」やる必要はない…教員が「校内マラソンもドッジボールも害」と語るワケ
プレジデントオンライン
「学校の教育現場の常識にはおかしなものがたくさんある」。現役の小学校教員・松尾英明さんは3年前に上梓した自著でその事例を挙げ、背景を解説した。全国の多くの教員関係者から届いた賛否両論の声に対して、松尾さんが切り返した内容とは――。
※本稿は、松尾英明『不親切教師はかく語りき』(さくら社)の一部を再編集したものです。
■校内マラソン大会は「学習指導要領の狙いと全く不一致」
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Q(ある教員からの声):校内マラソン大会について『不親切教師のススメ』(さくら社)では否定的に書かれていましたが、私は価値があると思っています。苦しいことや嫌なことにも耐える力を育てることは必要ではないでしょうか?
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A【現役小学校教員・松尾英明】先に結論を述べます。全員参加のマラソン大会は、学校からなくすべき行事の筆頭であると考えます。その理由は、マラソン大会が学校のリスクマネジメントの観点や、子どもの心身の安全・安心という観点からデメリットが大きすぎるためです。さらに言えば、この行事は学習指導要領における体育科のねらいとも全く合致していません。
体育科では、本来「マラソン」のような過酷な運動は求めていません。学習指導要領で示されているのは「マラソン」ではなく「持久走」です。その位置づけも「陸上運動」ではなく、(小学校)高学年の場合は「体つくり運動」の中の「体の動きを高める運動」の一部、「動きを持続する能力を高めるための運動」の例示に過ぎません。
それも「無理のない速さで5~6分程度の持久走をすること」といった内容に限定されており、低学年は「2~3分」、中学年は「3~4分」という設定になっています。
要するに、気持ちよく数分間走り続けられれば目標達成とされる内容です。「無理のない速さ」とは、走りながら風景を楽しんだり、体で風を感じたりするような速さであり、本来は楽しい運動です。生涯体育の観点から言えば、健康維持のために行うジョギングやウォーキングがこれに該当します。
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