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【読売参院選序盤情勢調査】比例選…自民大幅減の見通し、国民・参政に勢い
「拍手喝采してもらえなくても、最後までこの国の将来に責任を持って全身全霊で選挙を戦い抜く」。石破首相(自民総裁)は4日、石川県輪島市の街頭演説で選挙情勢の厳しさをにじませつつ、支持を訴えた。
自民は比例選での第1党は維持する見通しだが、過去最低だった10年の12議席と同程度に落ち込む可能性がある。自民支持層の7割強を固めたものの、内閣支持層の5割弱しか固められていない。
公明党は前回選で獲得した6議席目に届くかどうかは微妙な情勢だ。選挙区選と比例選による選挙制度になった1983年以降、公明は6議席を下回ったことがなく、5議席に落ち込めば過去最低となる。
自公両党は、衆院に続いて参院でも少数与党に追い込まれれば、政権運営はさらに困難さを増す恐れがある。自民幹部は「首相の発信が不十分で保守票が逃げている」と頭を抱える。
野党各党は、比例選でも政権批判票の受け皿になろうと、政権の政治姿勢を徹底追及する構えだ。
立民は6~9議席の見通しで、前回選の7議席に並ぶ水準だ。もっとも、内閣不支持層の取り込みは1割強にとどまっている。野田代表は4日、熊本市での街頭演説でガソリン税の暫定税率に関し「課税の根拠を失っており廃止が当たり前だ。ところが自民が邪魔をしている」と攻撃した。
一方、存在感を増しているのが参政だ。4~9議席が見込まれ、前回選の1議席から大幅増となる。重視する政策に「外交や安全保障」「憲法改正」を挙げた人からの支持は、いずれも自民に次いで多く、保守票の受け皿となっている可能性がある。
昨年の衆院選で躍進した国民民主は、前回参院選の3議席から倍増させる勢いで、さらに積み増す可能性がある。若年層からの支持がトップで、18~39歳で2割強に上った。
れいわ新選組は2~4議席の見込みで、前回選(2議席)からの積み増しが視野に入る。日本維新の会は前回選から半減して2~4議席になりそうだ。
共産党は前回選(3議席)と同水準の2~4議席が見込まれる。日本保守党は複数議席をうかがう。社民党は1議席を死守できるかどうかが焦点で、諸派では再生の道が議席獲得の可能性がある。
読売新聞 2025/07/05 05:10
https://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/20250704-OYT1T50184/