バリクナジャ「どうすりゃいいんだ・・・」

バリクナジャ「どうすりゃいいんだ・・・」

バリクナジャ「どうすりゃいいんだ・・・」

タイトルなし2
1: 名無しさん@おーぷん 20/05/30(土)23:26:15 ID:BPO
本拠地、コスタールで迎えた勇者戦
先発ガマデウスはそこそこ好投、自身は勢いを見せず惨敗だった
灯台に灯る聖なる種火、どこからか聞こえる「ヘルクラウダーの方が強いな」の声
親元に帰り始める赤ん坊達の中、石板世界最後のボスバリクナジャは独り灯台で泣いていた
10で手にすることになる大役、喜び、感動、そして何よりフリーズしないゲーム環境・・・
それを今の7で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」バリクナジャは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、バリクナジャははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい床の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってテリワンに出なくちゃな」バリクナジャは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、バリクナジャはふと気付いた

「あれ・・・?空が暗い・・・?」
灯台から飛び出したバリクナジャが目にしたのは、大陸を埋めつくさんばかりの暗闇だった
鬱になりそうなほどに村が荒れ、葬式のように暗い村の音楽が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするバリクナジャの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「バリクナジャ、人間だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったバリクナジャは目を疑った
「ゴ・・・ゴーレム?」  「なんだバリカス、居眠りでもしてたのか?」
「チョ・・・チョッキンガー?」  「なんだバリクナジャ、かってにチョッキンガーを呼び捨てにしやがって」
「マチルダさん・・・」  バリクナジャは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
1番:サボテンボール 2番:リップス 3番:スライム 4番:バリクナジャ 5番:オニムカデ 6番:内川 7番:ちゅうまじゅう 8番:ナスビナーラ 9番:ねこまどう
暫時、唖然としていたバリクナジャだったが、全てを理解した時、もはや彼の体には毒ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
レベル1の勇者一行へ、全力で鞭を振り下ろすバリクナジャ、その腕から繰り出される一撃は弱さとは無縁のものだった・・・

翌日、猛毒で冷たくなっているバリクナジャが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った


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