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李在明が韓国大統領になれば、トランプを超える「粛清の嵐」が吹き荒れるだろう
大統領選の影で起きていること
連日、遊説やテレビ討論で自らのビジョンを賛辞し、競争相手はこき下ろす韓国大統領選挙の候補たち。そもそも戒厳令を宣布した尹錫悦前大統領の弾劾・罷免によって実施される選挙なだけに、一貫して最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補がリードを保っている。
終盤に差しかかって与党・国民の力の金文洙(キム・ムンス)候補が追い上げを見せているが、「戒厳令勢力の一人」とみなされるハンディキャップは大きい。
政権交代の公算が高まり、日本では「またもや日韓関係は暗転するのか」と身構える報道が主流のなか、賑やかな選挙戦に隠れる形で進行する常識外の事態を少し詳しく見てみたい。
それは、李在明が遊説で使うフレーズに象徴される。
「法廷はきれいでなければならないでしょう(법정은 깨끗해야 하지 않겠나)」
裏を返せば、いまの韓国において法廷は「汚れている」というわけだ。掃除を呼びかけるかのような落ち着いた言い回しだが、本質は司法に対する粛清宣言にほかならない。
「逆転有罪」への報復
異例づくしの今回の韓国大統領選。出発点からして世界を驚かせた戒厳令だが、早くから本命視されてきた李在明の身にも波乱が起きた。
もともと彼は5件もの刑事裁判の被告だ。とりわけ公職選挙法違反に問われた事件は、一定以上の刑罰を受けると大統領選への出馬資格を失う。
Shuhei Ikehata
https://news.yahoo.co.jp/articles/a45c0ba118f5412186745f522211ee368db0e8f8