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【産経新聞】 「日本より安いのは韓国ぐらい」首相、現在1000円の出国税引き上げ検討 観光公害対策
「ふさわしい対価を頂戴するというのは日本の納税者に対する義務だ。よく政府でも検討したい」と述べた。自民党の吉川有美氏への答弁。
・1人5000円なら税収2500億円
昨年1年間の外国人訪日客数は過去最多の約3687万人にのぼり、政府は政府は2030(令和12年)に訪日外国人旅行者6000万人を目指している。
吉川氏は「宿泊の7割が三大都市圏に集中している。観光地では生活への悪影響も出ており、オーバーツーリズムが深刻な地域もある」と指摘。一方で、外国人訪日客の受け入れが進んでいない地域の環境整備も必要だと主張した。
国際観光旅客税は訪日外国人だけでなく日本人の出国者も対象だ。吉川氏は「外国からの旅行者を対象に現行の税額1000円から5000円に引き上げると、税収は令和7年は490億円ということだが、約2450億円、2500億円ほどに達すると試算される。
オーバーツーリズム対策や地方誘客のための観光予算などに活用できる」と提案した。
・首相「日本人からも取るのか」
首相は「円換算を7年1月の為替レートで考えると、わが国は1000円、エジプトは3900円、オーストラリアは7000円、米国は3500円。
日本より安いのは韓国ぐらいであり800円だ」と紹介。「外国人から出国税を頂戴するということの正当性は、日本国民が納税や次の世代の負担によっていろんなインフラを整えてきた、その分の便宜を味わっていただくためのお金ということであれば、それはきちんと説明がつくのではないか」と述べた。
一方で、「日本人が出国する時にも取るのは本当にバランスが取れるのか、というような議論がある」との問題意識も語った。
その上で首相は、「議論を精緻にして、本当にふさわしい対価というものを頂戴をするのは当然、日本の納税者に対して行うべき義務ではないかと考えている。ご指摘を踏まえ、よく政府でも検討したい」と述べた。
2025/5/19 10:50
https://www.sankei.com/article/20250519-XKIXPQU2ZFDX3IIZDBJMTY57WQ/