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【李在明】韓国与党大統領候補「対日強硬? それは誤解…私は一言で実用外交主義者」
李氏はこの日、挨拶の言葉で「私を一言で表現するなら『実用主義者』ということができる」とし「国民の人生を良くすることができるなら、保守・進歩、左・右を問わない。これは外交・国防・経済でも同じ」と述べた。李氏は続いて「理念と選択の論理を越える、国益中心の実用外交路線を堅持するというのが私の確固たる立場」と明らかにした。
李氏は具体的に「大韓民国の国民と企業のための経済外交を強化する」「韓米同盟の高度化と未来志向的な韓中関係も強固なものにする」という構想を打ち出した。対北政策については「北核問題の韓国政府主導性を高めていく」としながらも「南北合意の一方的な違反・破棄には断固として対処し、言うべきことは言う」と明らかにした。
李氏は韓半島(朝鮮半島)外交・安保政策に関連して「最も核心的な目標は戦争状態を終わらせて平和に共存し、ひいては互いに利益になるような関係に発展し、一緒に共同繁栄していくこと」と述べた。文在寅(ムン・ジェイン)政府の韓半島平和政策の継承者であることを明確にしながらも、自身の「国益中心」路線を並行させた。
特に方法論では現政権よりも柔軟な態度を示した。李氏は「(北朝鮮に)宥和策を採択するのか強硬策を採択するのかは、客観的状況を正確に分析して役立つ方式を選ばなくてはならない」と述べた。あわせて「現在は融和的方式が制裁政策のほうが効果を発揮していると信じている」と明らかにした。
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この日の懇談会では最近膠着状態に陥った韓日関係の解決法も核心の争点になった。李氏は挨拶の言葉で「韓日関係の改善にも積極的に動いていく」とし、1998年「金大中(キム・デジュン)・小渕宣言」をその解決法として提示した。李氏は「小渕首相が明らかにした植民支配に対する痛烈な反省と謝罪、基調を日本が守っていくなら、いくらでも未来志向的な韓日関係を構築することができる」と強調した。
だが、日本の記者は「強硬発言を繰り返してきた李候補が大統領になれば韓日関係がさらに難しくなるという恐れがある」「以前、日本を『敵性国家』としていたが、今でもそのように考えているか」などの質問をぶつけた。
すると李氏は「私が日本に対して強硬態度を取るというのは一側面だけをみた誤解」とし「韓国と日本は地理的に最も近く、相互依存的関係にあるため、協力し合い助け合えるところを探っていくべきだと考える」と回答した。李氏はまた「個人的に日本国民を愛していて、彼らの質素さと誠実さ、礼儀正しさを非常に尊重している」「何度か訪問した時も情感を強く感じた」とした。
ただし、李氏は韓日葛藤の懸案である強制徴用賠償判決問題に関連しては「加害企業と被害民間人の間に行われた判決を執行しないということは事実上不可能」という立場を見せた。「韓国の被害者は補償金を受け取るのは次の目的で、(まず)謝罪を受けなければならないということ」としながら「それぞれ違いを認めて、その上で真剣に謝れば、最後に残った賠償問題は現実的な方案を探し出すことができる」と述べた。
この日、李氏が今後積極的な韓日関係の改善を約束したことを巡って、政界からは「過去に比べて柔軟になった」という評価が出てきた。5年前に同じ場所で開かれた外信記者クラブ懇談会で「日本は友邦国家だが、歴史的事実や現在のさまざまな態度を見ると軍事的側面で敵対性が完全に解消されたとみるのは難しい」と述べて日本記者とつば競り合いを繰り広げた姿から大きく変化したということだ。李氏は前日まで白髪だった髪の毛も黒く染めて外信記者クラブ懇談会に出席した。
だが、李氏は日本の右翼政界に対してはこの日も批判をやめなかった。「現実的に権限を持っている政治勢力が具体的にどのような考えをしているかという点でみるなら、特定の時期には(韓国を侵攻した)大陸進出の欲望が一瞬かすめる時もある」と述べた。これに先立ち、李氏はこの日午前、ソウル中区(チュング)ウェスティン朝鮮ホテルで開かれた韓国日報のコラシアフォーラムでも「日本の政界が終戦宣言を反対することに対して、我々は大韓民国の国益を守るという面ではっきりと立場を表明して指摘しなければならない」と述べた。