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【Money1】 『IMF』は警告する「2025年 韓国・政府負債対GDP比率:54.5%」
ここにきて韓国では「政府負債」が注目されています。
なぜなら、次の大統領になると目されている李在明(イ・ジェミョン)さんがまたぞろ「バラマキ政策」を公約にしているからです。
例えば自営業者の抱えている負債について「債務免除も含めた調整を実施する」と表明しています。韓国お得意の「徳政令」です。
先にご紹介したとおり、自営業者の抱えている負債は「132兆ウォン」(自営業者向け融資)にも達しています。
韓国政府の予算(支出)は約640兆ウォンですから、132兆ウォンといえば、その「約20.6%」に及ぶのです。
しかも中央銀行から短借を繰り返さないと政府財政が回らない※という火の車なのです。
※中央銀行から直接お金を借りるなんて話は先進国ではありません。はっきりいえば「ばかなんじゃねーの」なのです。
これについて聞かれた『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は「制度があるのでしゃあない」と苦虫を噛み潰したような回答でした。
さすがに132兆ウォンを全部チャラにする――などということはできませんが、それにしても「債務免除も含む調整」など、「どこからお金を持ってくるんだよ」なのです。
李在明(イ・ジェミョン)さんのバラマキが政権発足前から見えているので、政府負債について注目が集まっているのです。
『IMF』の直近の資料によると、韓国政府負債の対GDP比率は以下のように推移すると見込まれます。
2025年は「対GDP比:54.5%」。
ちなみに2024年末時点での政府負債対GDP比率は47%でした。
これが2030年には「対GDP比:59.2%」、ほぼ6割に達する見込みです。
ここで問題になるのは、「韓国政府は持続可能である」と市場が判断するか――です。
大統領が何と言おうが、『IMF』がどう判断しようが、これは市場が決めます。
「韓国政府はもう駄目じゃね?」と判断された時点で、キャピタルフライトが起こります。実際、1997年のアジア通貨危機時には、(対外債務を積み上げ過ぎたのが原因にしても)韓国からの資金流出が大きくなって『IMF』に支援要請となったのです。
・韓国はローカルカレンシー国「対GDP負債比率」平均を超えた!
今回の『IMF』の財政モニターで見逃せないのは、ハードカレンシーを持たない国(11カ国)の「2025年の政府負債対GDP比率」が、平均「54.3%」である点です。
韓国は上記のとおり「54.5%」ですから、上回っています。
いかに「日本よりも豊かになった」「日本を抜いた」などとウソを言おうとも、韓国が吹けば飛ぶような「ウォン」というローカルカレンシーしか持たない国であることに変わりはありません。
ウォンでは誰も国際決済をしてくれません。
国に信用がなくなればキャピタルフライトが起こり、ウォンはまさに紙くず同然となって、ハードカレンシー、特にドルを急速に喪失します。
そうなれば「輸入」ができなくなって韓国はドボンです。
「韓国政府は持続可能なのか」を示す指標として、ローカルカレンシー国の政府負債対GDP比率平均を上回った――というのは大きなエポックでしょう。
上掲のとおり、これからも韓国の政府負債対GDP比率は上昇していくのです。どこかで破断界が来ないとは誰もいえません。
もう駄目だ――は上記のとおり市場が決めるのですから。
(吉田ハンチング@dcp)
2025.05.13
https://money1.jp/archives/148251