【ハンギョレ】 「嫌中」という病気をどう治療するのか[朴露子の韓国、内と外]

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【ハンギョレ】 「嫌中」という病気をどう治療するのか[朴露子の韓国、内と外]

1: 仮面ウニダー ★ 2025/05/01(木) 07:02:13.93 ID:4eCTkyhw
韓国における俗称「嫌中」も歴史性を持っている。近代に入り朝鮮が日本帝国主義による侵略の対象になり、朝鮮の近代主義者たちにとって過去の地域的宗主国だった中国は、早く抜け出さなければならない「前近代」、迅速に距離を置かなければならない「他者」を代表した。よく知られているように独立門の「独立」とは中国(清)からの独立を意味するものであった。
ー中略ー

 日本で行われている極右「在特会」の妄動にそっくりなこうした暴挙は、果たしてどのようにして帝国主義的暴力の被害者たちの子孫たちによって犯されることになったのだろうか?「在特会」の暴力は植民主義的人種主義にその起源を置いているが、韓国の俗称「嫌中」(中国と中国人に対する嫌悪)もやはり歴史性を持っている。近代に入ち朝鮮が日本帝国主義による侵略の対象になり、朝鮮の近代主義者たちにとって過去の地域的宗主国だった中国は、早く抜け出さなければならない「前近代」、迅速に距離を置かなければならない「他者」を代表した。よく知られているように独立門の「独立」とは中国(清)からの独立を意味するものであった。
また、1882年の壬午軍乱以後から中国人が朝鮮に流入し始めると、開化派は当時、中国労働者の流入を阻んだ新しい「文明の中心」すなわち米国に劣らず彼らに厳しく接することを「近代人の美徳」と考えた。

 「清人(中国人)たちは開化した国に行っても彼らの野蛮な風俗を改めず、その国の人と最初から交われない扱いを受け、その国で最も卑しい人種になっているのに、どうして交際などできるだろうか?近年、清人たちが朝鮮に来始め、朝鮮の人々がすべき仕事やすべき商売を奪い、ただでさえ汚い道をさらに汚し、阿片を朝鮮の人々に見えるように吸うので、清人たちが朝鮮に来ることは少しも利益にならず(……)朝鮮の人々ができる仕事を外国人がやってきて奪い、金を貯めて故国に帰るなぞ、蛭(ヒル)と相違ない」

 昔風の言い回しさえなければ最近の「嫌中」ビラとあまり変わらないように見える文だが、これは徐載弼(ソ・ジェピル 朝鮮の文臣、大韓帝国の政治家・ジャーナリスト・独立運動家・義士)が書いた文と推測される「独立新聞」1896年5月21日付論説の一部だ。
当時、強者だった米国人を羨望し、自ら彼らに似ていくことを望んだ開化派の人々の中国人蔑視観も、当時の米国人の人種主義的中国観とあまり変わらなかった。華僑の事業家をライバルと認識した日本による植民地時代の「東亜日報」、「朝鮮日報」も華僑をしばしば「阿片密売」、「人身売買」、「不正行為」などと結びつけ「危険で汚い人」と描写した。中国人の主人公を「私たちの女性を性的に搾取し殺した」悪漢として描いた金東仁(キム・ドンイン)の「ジャガイモ」(1925年)のようなその時代の文学作品にもそのまま現れるこうした認識の枠組みは、マスコミを通じて一般人に「常識」として伝えられ、「万宝山事件」(1931年)という名で知られた華僑虐殺の一つの背景になった。
ー中略ー

 中国人に対する排除と嫌悪は、1945年以前にも百害あって一利なしだった。共に手を握り抗日に立ち上がった中国人と朝鮮人の間に軋轢が生じることを希望したのは、むしろ日帝だった。今も分節化しつつある米国覇権以後の混乱した世界の中で生きる道を探さなければならない韓国としては、中国は協力の対象であり排除の対象では決してない。韓国に来て、なくてはならない韓国社会の構成員になった中国同胞を含む中国公民たちは、当然連帯の対象にならなければならない。このような協力と連帯が可能になるために、韓国の知識人社会がまずしなければならないことは、これまでの中国と中国人に対する認識などに対する省察と反省だ。
ー後略ー

朴露子(パク・ノジャ、Vladimir Tikhonov)オスロ国立大教授・韓国学
登録:2025-04-30 20:47
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/53075.html


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