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【朝日新聞】1万2千年前「文明史塗り替える世界最古の神殿」日本隊が調査 エジプトのピラミッドやメソポタミアの都市国家より7千年古い
巨石遺構はアナトリア地方南東部、「肥沃(ひよく)な三日月地帯」として知られるユーフラテス川上流域のギョベックリテペとカラハンテペ両遺跡。
ギョベックリテペ遺跡は1995~2014年にドイツの調査隊が発掘し、高さ1・5~6メートルのT字形の石柱で囲まれた神殿跡とみられる遺構6基が見つかった。石柱は約120本確認され、ライオンやオオカミなどの浮き彫りが施されたものもある。放射性物質による年代測定で、建設が始まったのは約1万2千年前とみられることがわかった。18年に世界遺産になった。
南東へ約30キロ離れたカラハンテペ遺跡は97年、トルコの調査隊によって確認され、200本を超すT字形の石柱が見つかった。ギョベックリテペより大規模とみられている。両遺跡ともトルコのイスタンブール大学が発掘中で、日本の調査隊は磁気やレーダーを使って地中の遺構を調べる物理探査に取り組む。
日本隊はさらに、ギョベックリテペの西約30キロのアヤンラル遺跡を発掘する。神殿を築いた集団の居住跡の可能性が指摘されている。これまでの調査や交流の実績のほか、技術力の高さなどからトルコ側が協力を求めていたという。
巨石遺構が注目されるのは、約1万2千年前とされる建設年代からだ。人類が農耕や牧畜を始めたとされる時期を2千年以上さかのぼる。エジプトのピラミッドやメソポタミアの都市国家遺跡より7千年ほど古い。
朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASPCR5S76PC3PLZU006.html?iref=com_rnavi_arank_nr03