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【正論】神谷英樹氏「ゲームはユーザーの要望通りに作っても面白くならない」
ユーザーとの距離感をどう保つか?作り手としての思惑とバランス
ユーザーとの距離感について、伊津野氏は過去のディレクター経験から「ユーザーを試すようなことはあまりやらない方が良い」と考えているといいます。
それに対して「自分が作りたい、面白いと思っているものを作った結果、そうなってしまうこともある」と神谷氏。伊津野氏の話に関連して『ベヨネッタ 3』の経験を引き合いに出しました。
『ベヨネッタ 3』は『ベヨネッタ』を作ってから10年以上経って制作されたこともあって、ユーザーの中で熟成されたイメージが新しい制作物と乖離することがあったとのこと。セリフひとつを取っても「ベヨネッタはこんなことを言わない」などの反発にあいました。
「ユーザーが求めるもの」と「作り手のやりたいこと」「新作に新しい要素を加えたい意図」が乖離することは起こり得ます。ただし、ユーザーアンケートなどを通じてユーザーの要望通りに作っても面白くならないとも述べ、ユーザーのニーズとディレクターが考えるゲームの面白さとの間でバランスを取る難しさが語られました。