【MLB】メジャーリーグ公式サイトが元阪神・マートンを特集 「メジャー346試合出場から日本のレジェンドになった」

【MLB】メジャーリーグ公式サイトが元阪神・マートンを特集 「メジャー346試合出場から日本のレジェンドになった」

【MLB】メジャーリーグ公式サイトが元阪神・マートンを特集 「メジャー346試合出場から日本のレジェンドになった」

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 2021年シーズン、大谷翔平(エンゼルス)がメジャー4年目にしてついに本領を発揮し、満票でア・リーグMVPに輝いた。メジャーリーグ公式サイトのマイケル・クレア記者は大谷がメジャーに「適応」したことに注目し、大谷とは逆にメジャーから日本プロ野球に「適応」した選手として元阪神タイガースのマット・マートンを特集。マートンは現在、故郷に戻り、元パドレスのチェイス・ヘッドリー(2012年ナ・リーグ打点王)らとともに高校野球チームのコーチを務めているという。

 マートンは大谷と同様、移籍当初は新しいリーグへの「適応」に苦しんだという。「適応」が完了するまでに時間を要し、新聞記事や試合中継で「この選手が成功するとは思えない」と言われたこともあった。しかし、アメリカの投手が不利なカウントでギアを上げた速球を投げてくることが多いのに対し、日本の投手は不利なカウントで変化球、有利なカウントで速球を投げることが多いことを学ぶなど、徐々に日本の投手に「適応」して本領を発揮。阪神ファンの心を掴むまでにそれほど時間はかからなかった。

 日本プロ野球で活躍するためには、日本の投手への「適応」だけでなく、日本での生活への「適応」も必要だったという。球団は住宅や通訳を用意するなど最大限の手助けをしてくれたため、マートンは感謝しつつも「これで実力を発揮できない言い訳ができなくなった」とも感じていたそうだ。また、「来日する外国人選手は傲慢な人が多い」という噂を聞き、そうならないように努めた。メジャー経験者の城島健司の存在も大きく、マートンは「いつも手を差し伸べてくれた。いつも気にかけてくれていた」と振り返る。

 マートンは「自分にシーズン安打記録更新のチャンスが与えられたのは、2004年にイチローがシーズン262安打のメジャー新記録を樹立したことが大きかった」と語る。メジャーの投手たちがイチローに記録更新のチャンスを与えたことで、自分自身に日本でイチローの記録を破るチャンスが与えられたと考えているのだ。「イチローの新記録樹立は、日本の多くの人々の視点や考え方を変えたと思う」とマートン。シーズン214安打の記録は5年後に秋山翔吾に更新されてしまうが、マートンは秋山を祝福した。

 大谷については、当初「打者よりも投手として期待していた」という。コンスタントに95~96マイルを投げ、ときに100マイルを計測する大谷のピッチングに大きなインパクトを受けていたそうだ。しかし、今季の大谷の大活躍を目にして「彼のオフェンスがどうなるか気になっていたけど、もうその必要はないね」と考えを改めた。自分自身が日本に「適応」して活躍したように、メジャーに「適応」して素晴らしいパフォーマンスを見せる大谷。「メジャー346試合出場から日本のレジェンドになった」マートンは、その活躍を故郷から温かく見守っている。


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