【バンドリ!】「にゃむちゃんいらっしゃい」

【バンドリ!】「にゃむちゃんいらっしゃい」

【バンドリ!】「にゃむちゃんいらっしゃい」

にじげん!デイリーそうだねx16
もはや通い慣れたはずの若葉邸の玄関に踏み入るとき、わたしはまだ緊張を隠せずに、田舎から出てきたばかりの生娘みたいにあたりをきょろきょろしてしまう。普通の人生を送っていれば、お目にかかることすらないほどの大豪邸と大女優だもん。仕方ないよね。
「今日は」
とだけいって、みなみちゃんはいたずらに笑う。
娘に会いにきたのか、それとも。
むー子のそれよりもほんの少しだけ濃いびろうど色の長髪も、整った顔立ちも、凛とした声も、今夜もとびきり美しい。

【バンドリ!】「にゃむちゃんいらっしゃい」|にじげん!デイリー

1: にじげん!デイリーそうだねx7
「みなみちゃんに会いにきました」
物好き、と少し影のある微笑みを浮かべたみなみちゃんの手をひいて、寝室に入り、手早くベッドに押し倒す。
「若いわね」
なんだか馬鹿にされたような気がする。
そうです、わたしは若いんです。あなたの娘と同じ年齢で、でも、今夜のあなたがこうされたがってることくらいはわかるくらいの年齢で。
「声、抑えてくださいね」というかわりに深く深く口づけをする。髪を、頬を、耳を、指を、やさしく愛撫して、少し見つめ合う。何もかもあなたに仕込まれたこと。
3: にじげん!デイリーそうだねx7
おそらく、はじめに手を出したのはわたしからだった。ハードスケジュールの疲れのせいか散々あおったワインがそうさせたのか、むー子のことを語りながら涙を落としたみなみちゃんを、思わず抱きしめて、わたしまでわんわん泣いてしまったのだった。
けど、「ばかね」とつぶやいて、わたしをベッドに誘ったのはみなみちゃんだったんだから、同罪だよね?
それ以来、何度も身体を重ねて、高級ホテルみたいなフカフカのベッドで手をつなぎ、背を向けながら、お芝居のこと、今日の情事のダメ出し、どうでもいいこと、そして、時々ほんの時々、むー子のことをぽつりぽつりと話すのがわたしたちのならわしになっていた。
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