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日本による朝鮮半島の植民地支配、「当時、覇権国家だった英国にも責任」と韓国紙
韓国の政権与党「共に民主党」の大統領候補、李在明・前京畿道知事が「桂・タフト協定」が日本による朝鮮半島の植民地支配の一助となったと述べ、物議を醸した。韓国紙は当時の国際情勢に触れ、「責任を日本以外にあえて問うとすれば、当時の覇権国家だった英国だ」と指摘した。
聯合ニュースによると、李氏はソウルを訪問した米国のジョン・オソフ上院議員と12日に会談した際、日本が米国のフィリピン統治を承認し、米国が朝鮮半島における日本の優越的支配を認めた1905年の「桂・タフト協定」が5年後の日韓併合を招いたとの見方を伝えた。さらに「最終的に日本ではなく朝鮮半島が分断され、(朝鮮)戦争の原因になった」とも述べた。
李氏の発言を取り上げたハンギョレ新聞は「日本の朝鮮半島支配に一助した『桂・タフト密約』で米国が非難される理由」とのコラムを掲載。「一部の評者たちは米国に責任を転嫁したと李候補を批判している。原則論的に当然だ」とする一方で、「このような批判は暴力団に殴られたのは力の弱い当事者の責任だと言うのと同じだ。そして『桂・タフト密約』は韓国では日本の朝鮮半島植民地支配を最終的に確認した条約だと歴史教育で教えてきたし、私(筆者)もそう学んだ」と続けた。
「桂・タフト協定」の性格については「日本の朝鮮半島植民地支配を米国が容認したというよりは、フィリピンが米国の影響圏であることを日本が確認したことに重点を置かなければならない」と説明。「当時は日露戦争の勝敗がすでに決まり、朝鮮半島が日本の影響圏に入ったことは客観的な現実だった。日露戦争で勝利した日本がフィリピンにまで影響圏を拡張できないよう米国がくぎを刺したことこそ、この密約だといえる」とした。
コラムは「朝鮮半島植民地支配の責任を日本以外にあえて問うとすれば、当時の覇権国家だった英国だ」と言及。「ユーラシア大陸においてロシアの南下を阻止していた英国は、極東での軍事力の展開は困難と判断し、外交における『栄誉ある孤立』政策すら放棄して日本と同盟を結んだ」と回顧した。
さらに「日露戦争において英国は日本を直接・間接的に支援した。朝鮮が1910年という遅い時期に新興国日本によって植民地化されたのも英国と関連がある」と断言。「当時の英国は朝鮮が清の影響圏にあると考え、朝鮮の市場価値を高く評価していなかった。現状維持だけでも十分だと考えていたのだが、ロシアの朝鮮半島進出が活発になると、日本をもって封じ込めたのだ」との見方を示した。(編集/日向)
Record China 2021-11-19 13:39
https://www.oricon.co.jp/article/1699635/