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中国「ディープシーク」に刺激され…韓国がAI競争に本腰、GPU支援プロジェクト始動
科技情報通信省は、国内の人工知能(AI)研究エコシステムを高度化するため、大規模なグラフィックス処理装置(GPU)資源を提供する新規事業に着手する。米国の「スターゲイト・プロジェクト」や中国の「ディープシーク」など、グローバルなAIの進化が加速する中、超高性能コンピューティングインフラを確保して国家競争力を強化する必要性が高まっているためだ。
科技情報通信省と情報通信企画評価院(IITP)は24日、ソウル・COEXで「2025年AI研究用コンピューティング支援プロジェクト」の事業説明会を開催し、韓国電子技術研究院(KETI)が事業の専任機関として、事業概要と推進方向を説明した。
今回の事業は、中国の「ディープシーク」以降急増した大規模言語モデル(LLM)やディープラーニング基盤の研究需要に対応することを目的としている。NVIDIAの「H100」GPUを、サーバー1台分に相当する8枚から最大サーバー8台分の64枚以上まで段階的に支援し、研究者が必要なGPUの数量、研究期間、成果物まで自律的に提案する方式となっている。
支援対象は、AI研究に高性能コンピューティング資源が必要な国内の大学、研究所、企業などで、基礎・源泉研究から実用化研究まで、あらゆる分野のAI研究開発(R&D)が含まれる。プロジェクトの遂行は、クラウドベースのGPU資源を提供する民間サプライヤーとのマッチングで進められる。
資源はクラウド上で割り当てられ、研究者が実際に利用できる期間は最大で8カ月となる。ただし、研究者がサーバー8台以上を要求したり、資源運用期間の調整を提案することも可能だ。
これとあわせて、データの整備、学習環境の構築、分析などを含むGPU活用技術の支援も並行して進められる。参加研究者の研究環境を改善するための実務協議体の構成と運営も含まれている。
事業の推進スケジュールは来月4日までの公示期間を経て、選定評価に移り、5月に資源の配分、12月に成果の点検という順序で進められる。詳細情報はKETIのウェブサイト内「お知らせ」掲示板の「公告事項」で確認できる。
科技情報通信省のキム・ギョンマン人工知能基盤政策官は「AIコンピューティングインフラの供給は国家のAI競争力の核心だ。今回の事業を通じて大容量GPU資源を集中的に支援し、革新的なAI研究成果が生まれることを期待している」と語った。
KOREA WAVE/AFPBB News 2025年3月25日 8:00
https://www.afpbb.com/articles/-/3569281