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「異常事態です」大阪公立2番手校で、まさかの倍率1倍割れ 寝屋川ショックに広がる波紋
7日夜に発表された一般選抜での各校の倍率。SNS上では寝屋川(0・94倍)、八尾(0・99倍)、鳳(0・94倍)といった高校に注目が集まった。
SNSには悲鳴にも近いコメントが並ぶ。「1・0倍を割るなんて、本当に異常事態ですよ…」「府立高校の名門やのに」「寝屋川高校定員割れはえぐいな」-。
寝屋川は明治42年創立の高等女学校が前身。八尾、鳳はそれぞれ明治28年、大正11年に設立された旧制中学の流れをくむ、3校とも100年以上の歴史を持つ伝統校だ。
それぞれ出身者には、寝屋川はお笑いコンビ「ハイヒール」のリンゴさん、中司宏衆院議員、八尾は俳優の青木崇高さん、鳳は日本維新の会の元代表、馬場伸幸衆院議員がいる。
3校とも毎年、関西の難関私大「関関同立」などの大学に多くの合格者を輩出する進学校。超難関大への高い進学実績を誇る文理学科を設ける府立トップ校を狙う受験生が次に選ぶ「2番手校」という位置づけで人気を集めてきた。
府立学校条例では、3年連続で募集人員を満たさず、改善する見込みがない場合、再編整備の対象にするとしている。定員割れは統廃合の懸念につながり、鳳は2年連続で1倍を下回っていることから、その不安が現実的になりつつある。
府では、国の就学支援金制度に独自で上乗せして所得制限を撤廃し、私立を含めた高校授業料無償化を令和6年度から段階的に実施。学費負担の軽減に加え、府内の私立は合格発表が2月中にあり、早めに進路を決めたい要望から私立志向が強まっている。
こうしてみると、私立人気の高まりを受けた公立凋落の典型例といった構図だが、寝屋川、八尾については別の事情もある。
令和4年度に寝屋川は1・47倍、5年度に八尾が1・41倍の高倍率となり、募集人員を6年度から寝屋川が360人、八尾が320人に変更し、ともに定員を40人増やしていたところだった。こうしたことが、倍率の1倍割れにつながった側面もあるかもしれない。(藤谷茂樹)
産経新聞 2025/3/9 18:00
https://www.sankei.com/article/20250309-HBFX52RI6FJGFIGU54U3WRSIUA/
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