【バンドリ！】こんな無為に時間を過ごしている場合ではないのですが。

横目でベッドを見て私は溜息を吐きたくなりました。立希さんの言葉が引っ掛かって、放課後はモーティスを訪ね隣に座って過ごしています。掛け持ちを辞めて暇ですが、こんなことの為に辞めたわけではありません。
「…帰れば」
もぞ、と掛ふとんが動いて、見ればモーティスが私を睨んでいました。
「帰ったほうがいいでしょうか」
出来ればその方が良い。まだ豊川さん達の勧誘が残っていますし。けれどモーティスはまた黙って顔を背けてしまいました。
「私のことなんてどうでもいいんでしょ」
なぜそんなことを聞くのでしょうか。ですが、答えたほうが良いのは分かります。
「…若葉さんもムジカに必要ですが」
それが再加入の条件ですし。とまでは言いませんが。
「若葉さんのギターはムジカの音の核ですから。どうでもいいわけありません」
「やっぱりどうでもいいんだっ！」
モーティスは掛けふとんで頭まで覆ってしまいました。私の答えが気に入らなかった…ということですか。
「嘘でもギター…教えてくれて嬉しかったのに」
くぐもって聞こえたその言葉に、私は黙って小さく息を吐いたのでした。

うみモーはｹﾝｺｳﾆｲｲ!!