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【韓国】「韓国語は9000年前の中国北東部、遼河に由来」~新たな学説
・独研究チームに韓-中-日-露-米が参加・・・共同研究結果を『ネイチャー』に発表
・主語-目的語-述語が語順のアルタイ語族、言語学-考古学-遺伝生物学など分析
・共通起源の言語3000が遼河で連結・・・コメ農業、朝鮮半島に流入して日本に到達
・ゲノム分析の結果、共通要素を発見
▲ 「韓国語のルーツ」トランスユーラシア語の起源
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韓国語やモンゴル語、日本語などの『ルーツ言語』とされる『トランスユーラシア語族(アルタイ語族)』の起源が約9000年前の中国東北部、遼河(りょうが)一帯の農業地域だったという研究結果が出た。約4000年前に中央アジアの遊牧民が移住して言語が広まったという、既存の『遊牧民仮説』を覆したのである。
ドイツのマックス・プランク人類史科学研究所・考古学部のマーティン・ロベーツ教授の研究チームと、韓国、日本、中国、ロシア、アメリカなどの研究陣が大挙参加した共同研究チームは、このような内容の研究結果を11日に国際学術誌である『ネイチャー』に発表した。韓国外国語大学校のイ・ソンハ教授、東亜大学校のキム・ヂェヒョン教授、韓瑞大学校のアン・ドクイム教授など、韓国の研究陣も共著者として名を連ねた。
トランスユーラシア語族は東は韓国、日本からシベリアを経て西のトルコに至るまで、ユーラシア大陸を横切って広範囲に分布する。主語-目的語-述語の語順、母音調和、文法上性別区分がないなどの共通点がある。膨大な規模の言語集団が多くの分岐点に分けられて伝播した原因は究明されなかったが、『遊牧民仮説』が主流だった。
国際共同研究チームはトランスユーラシア語族の起源と伝播様相を正確に究明するため、言語学、考古学、遺伝生物学など3つの分野を立体的に解明した。古代の農業や畜産関連語彙を分析して、新石器・青銅器時代の遺跡に対する考古学研究の結果、古代農耕民の遺伝子の分析結果と比較した。
言語学的に起源が共通する言語3000余りを集めて系統樹を描いた結果、約9000年前に遼河一帯の農業地域で使われた言語にまで繋がれることが確認された。これは新石器時代の原始韓国・日本語、原始モンゴル・ツングース語などに分かれた。青銅器では韓国語、日本語、モンゴル語、ツングース語、チュルク語などに分離して、当時新たに導入された米や小麦、大麦のような作物の単語や酪農業、シルクなどの言語が追加された。
考古学的には255の遺跡で発掘された作物の炭素年代測定の結果を分析したところ、約9000年前の遼河一帯の農業は大きく二つの分類に分けられ、一つは5500年前に朝鮮半島の方向へ、あと一つは5000年前に北方のアムール川流域に広がった。コメ農業は中国の遼東と山東地域から3300~2800年前に朝鮮半島に流入して、3000年前に日本にまで到達していたことが分かった。
また9500~300年前に韓国、日本、アムール川流域に住んでいだ19人の誘電体と、ユーラシアと東アジアの現代人194人の誘電体を分析して比較した。その結果、トランスユーラシア語を使う全ての人から共通した遺伝的要素が発見された。
研究チームは3つの分野の研究結果を総合して、農耕文化とともに言語の拡散と分離が起きたという『農耕民仮説』を掲げた。特に遺伝的証拠を通じて、韓国と日本人がトランスユーラシア語族と関係ないという既存の一部の学説にも反証した。また、欲知島から出た古代人のDNAを分析して、中期新石器時代の韓国人先祖の遺伝子が、日本の先住民である繩文人と95%一致するという事実も初めて確認した。
東亜サイエンス(韓国語)
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