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【バンドリ!】久々の楽器店で愛音と会うとは思わなかった。親しげに話しかけられるとも。
にじげん!デイリーそうだねx25
「むつみんありがとう!ピック買ってもらっちゃって」
「うん、この前の…」
「お礼? そんなのいいのに!」
八重歯を見せて笑う愛音は祥とはまた違う眩しさで、思わず目を細めてしまう。
「ところでむつみんこれから暇?」
「なんで?」
「 私はRINGで練習なんだけど時間空いちゃっててさ〜、少しお茶しない?」
「うん」
「決まり〜! じゃあ行こ!」
言葉足らずの私の手を取るように愛音は私を振り返り振り返り歩く。
前を見て歩かないのは少し危ないと思ったけど妙に嬉しくて――――
次の瞬間、耳をつん裂くようなブレーキ音と共に信号無視のオートバイが愛音の身体を攫った。
「うん、この前の…」
「お礼? そんなのいいのに!」
八重歯を見せて笑う愛音は祥とはまた違う眩しさで、思わず目を細めてしまう。
「ところでむつみんこれから暇?」
「なんで?」
「 私はRINGで練習なんだけど時間空いちゃっててさ〜、少しお茶しない?」
「うん」
「決まり〜! じゃあ行こ!」
言葉足らずの私の手を取るように愛音は私を振り返り振り返り歩く。
前を見て歩かないのは少し危ないと思ったけど妙に嬉しくて――――
次の瞬間、耳をつん裂くようなブレーキ音と共に信号無視のオートバイが愛音の身体を攫った。
1: にじげん!デイリーそうだねx14
「あいたた、死ぬかと思った〜」
結果的には、事故は大事には至らずに済んだ。
愛音の怪我は軽傷で足首を挫いたくらい。オートバイの人も平身低頭で警察と救急車の手配をしてくれた。
「あーあ、むつみんゴメン。お茶行けなくなっちゃった」
「別に、いい」
恐怖と安堵で心臓がまだ震えてい私に比べ、愛音はずっと笑顔だった。もしかしたら私に心配させまいとしてくれているのかもしれない。
「それよりお願い!今日練習行けないってりっきー達に伝えてくれない?」
「え…?」
「今のでスマホ壊れちゃってさ〜。あ、入院とか長くはならなさそうだからそれも!ごめんねって!」
どうして愛音はいつもすぐに人のことを気にするのだろう。自分が事故にあったばかりだというのに。それがこの子の強さなのだろうか。
「……わかった」
「ありがとむつみん〜! 絶対今度はお茶行こうね! 約束!
「……うん、約束」
私は頷いてRINGに歩き出す。この新しい友達との約束は私の胸をどこか暖かくしていた。
結果的には、事故は大事には至らずに済んだ。
愛音の怪我は軽傷で足首を挫いたくらい。オートバイの人も平身低頭で警察と救急車の手配をしてくれた。
「あーあ、むつみんゴメン。お茶行けなくなっちゃった」
「別に、いい」
恐怖と安堵で心臓がまだ震えてい私に比べ、愛音はずっと笑顔だった。もしかしたら私に心配させまいとしてくれているのかもしれない。
「それよりお願い!今日練習行けないってりっきー達に伝えてくれない?」
「え…?」
「今のでスマホ壊れちゃってさ〜。あ、入院とか長くはならなさそうだからそれも!ごめんねって!」
どうして愛音はいつもすぐに人のことを気にするのだろう。自分が事故にあったばかりだというのに。それがこの子の強さなのだろうか。
「……わかった」
「ありがとむつみん〜! 絶対今度はお茶行こうね! 約束!
「……うん、約束」
私は頷いてRINGに歩き出す。この新しい友達との約束は私の胸をどこか暖かくしていた。
2: にじげん!デイリーそうだねx27
「ちっ、愛音のやつ遅いな、連絡くらいしろっての」
「既読もつかない。愛音ちゃん連絡だけはマメなのに珍しいね」
「あのちゃん……なにかあったのかな……」
私がRINGに入ると、喫茶店の席にMyGOの皆が揃っていた。
愛音を待っているのだろう、全員がそれぞれ心配そうな表情を浮かべている。
「既読もつかない。愛音ちゃん連絡だけはマメなのに珍しいね」
「あのちゃん……なにかあったのかな……」
私がRINGに入ると、喫茶店の席にMyGOの皆が揃っていた。
愛音を待っているのだろう、全員がそれぞれ心配そうな表情を浮かべている。
一刻も早く伝えてあげないと、自然と早足になった。
「……みん、な」
「え、睦?」
「睦ちゃん? どうしたの、そんなに急いで」
私に気づいた皆が顔を上げる。
「睦ちゃん……何かあったの?」
「愛音はもうここには来れない。交通事故にあった。今病院で……長くはなさそう、ごめんって」
「「「「えっ」」」」