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【中国】北京マラソン延期、コロナ感染が急増
北京マラソンは1981年に始まった。中国で開かれるスポーツ大会としては最大規模となっている。
今年は今月31日に開催され、約3万人が参加する予定だった。例年、天安門広場をスタートし、北京オリンピック公園内の広場でゴールする。
主催者は延期の発表にあたり、「パンデミックが拡大するリスクを防止し、ランナーやスタッフ、住民らの大部分の健康と安全を実質的に守るためだ」と説明した。
今後の開催については、改めて発表するとしている。
中国の保健当局トップは、新たな感染流行の拡大が見込まれるとして注意を呼びかけている。
中国では最近、11省で計133人以上の感染者が報告されている。全員、感染力の強いデルタ変異株に感染したとされている。
今年8月の南京市における流行以降で、最も大規模な感染となっているとされる。
原因として、他の省や都市を訪れた国内のツアー団体の存在が指摘されている。
こうした状況を受け、ウイルス撲滅を掲げる対策を中国が取り続けられるのか、懸念が生じている。
特に、来年2月に北京で冬季オリンピックを控えていることから、不安の声が高まっている。
中国当局は旅行業者に対し、感染者が見つかった省と他の省の間を移動するツアーを禁止した。
検査にも力を入れるとともに、国民に警戒感を強めるよう呼びかけている。
一方、北京市の当局は、感染者が確認された地域への渡航歴がある人について、市内に入ることを認めないと発表した。
オーストラリアなど多くの国が、新型ウイルスの撲滅を目指すのをやめ、ウイルスと共存していく方向にかじを切っている。
しかし中国は、新型ウイルスを完全に排除する戦略を堅持。厳しいロックダウンや大規模な検査、大がかりなワクチン接種運動を展開してきた。
23日までに、全人口の約75.6%に当たる約10億6800万人がワクチン接種を完了している。
それでも最近、国内では散発的に感染流行が発生している。ほとんどの人がデルタ変異株に感染している。