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セ・リーグの「指名打者制」導入進まぬ背景 今や野球界には必要不可欠であり、国際基準なのに…
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1733132047/
セ・リーグの「指名打者制」導入進まぬ背景 今や野球界には必要不可欠であり、国際基準なのに…
先月20日に都内で行われたプロ野球のオーナー会議で、来季から二軍戦で「タイブレーク制」を試験的に導入することが決まった。
タイブレーク制とは延長に入った際、走者を置いた状態で攻撃を始めるシステム。
現時点では「無死一、二塁」または「無死二塁」から開始する案が検討されているようだが、どちらでも試合決着はこれまでより確実に早まる。
今季から二軍戦で試験導入された投手の投球間隔を制限する「ピッチクロック」とは異なり、タイブレーク制は試合に出場する選手の負担軽減にもつながる。二軍戦に限った導入とはいえ、試合時間短縮の恩恵を受けるファン、選手には朗報だろう。
そんな球界改革が着々と進む一方、制度変更の機運が一向に高まらないのがセ・リーグの「指名打者制」導入だ。
すでに当コラムでも話題に挙げているように、現場では早期導入を心待ちにしている関係者が多い。
元巨人監督の原辰徳氏も監督在任中に「投手が打席に立たなければ試合に出られる野手の選手が増える」などと強く導入を提言していた。だが、そうした声とは対照的にここ数年は制度変更に向けて積極的な動きが見られない。
すでに米メジャーリーグでは長年にわたり指名打者制を採用してこなかったナ・リーグが方針を転換。
2022年シーズンから導入に踏み切った。この動きが大谷翔平のエンゼルス(ア・リーグ)からドジャース(ナ・リーグ)への移籍に少なからず影響を及ぼしたことは記憶に新しい。
同時に右ヒジの手術明けにもかかわらず今季、打者として「50―50」を成し遂げ、ナ・リーグMVPを受賞できたのも指名打者制があったからこそ。
こうした点を考慮しても、指名打者制は今や野球界には必要不可欠であり、国際基準ともいえる。
先日、パ・リーグのある中堅投手に聞いても「交流戦で打席に立つと野球の楽しさを感じることはありますが…」と一定の理解を示しながら指名打者制の必要性をこう強調した。
「すでにWBCやプレミア12などの国際大会はDH制ですし、今後日本でピッチクロックが導入されたら投手は今以上に打撃に力を入れる余裕がなくなるはず。そうなる前にセ・リーグもDH制を統一した方がいい。冷静に考えれば同じ野球なのにパとセでルールが違うというのは不思議なこと。セ・リーグが指名打者を導入することで不利になることは何もないはずですからね」
投手が打席に立つことに説得力ある理由が見当たらない中、セ・リーグは今後も古い慣習を維持し続けるのか。タイブレーク制導入を機に、球界ではこの改革にも早急に着手してもらいたい。