あわせて読みたい
【韓国】ソウル市、市民団体の暗躍による予算の私有化が物議に
韓国メディアのソウル新聞は15日、朴前市長の最側近が、自ら設立した市民団体を通して、ソウル市から巨額の事業を独占していたと報じた。
ソウル市によると、朴前市長の最側近として知られているユ・チャンボク氏が、2012年4月に資本金5000万ウォン(約485万円)で社団法人「マウル」を設立した。ユ氏はこの市民団体を通して、過去10年間、ソウル市から約600億ウォン(約58億円)の事業を独占的に委託を受けていたことが分かった。
同団体は2012年8月から2021年11月までの9年3か月の間、ソウル市・村共同体総合支援センターを委託運営して、ソウル市から約400億ウォン(約39億円)の支援を受けた。また、ユ氏は、同センターのセンター長を自ら務めただけでなく、同団体を管理・監督する任期制公務員に側近を採用するなど、受託事業の範囲と規模を大きくするのに、ユ氏が中心的な役割を果たしたとソウル市は指摘した。
こうした市民団体の暗躍は、ソウル市だけでなく、公営企業や金融界まで広がっている。
韓国メディアの文化日報は21日、市民団体の「韓国社会価値連帯基金」が、根拠となる法令が通っていないにもかかわらず、政府を前面に押し出し、金融界に数百億ウォン(数十億円)に達する出資を無理に要求していたことが分かったと報じた。この団体は、朴前市長在職時、ソウル市の社会投資基金を通じて市の予算を私有化したと批判されている所だ。
21日、野党「国民の力」のユ・ギョンジュン議員によると、2018年に設立された非営利法人「韓国社会価値連帯基金」は、2019年から2020年まで公営企業や民間銀行から出資金の名目で283億7290万ウォン(約27億円)を受けていた。
問題は、同基金の根拠となる社会的経済基本法が、国会で審議中であることだ。この法が通らなければ、政府は財政を支援できない。ユ議員は「同団体の案内パンフレットを見ると、企財部から1500億ウォン(約145億円)を受けると書かれている」とし、「虚偽の案内書で各銀行に出資を強要したことになる」と批判した。
こうした指摘に対し、関係する市民団体は、強く反発している。
19日、通信社のニュース1によると、現在のオ・セフン(呉世勲)ソウル市長が、朴前市長が推進した村共同体事業など民間委託及び補助事業に対して、大々的な改革に乗り出すと、関連団体がソウル市国政監査の日午前に記者会見を開き強く反発した。
ソウル村自治センター連合(理事長キム・ジョンヨル)は19日午前、ソウル市に対し、ソウル市庁の前でソウル市の市民団体を非難する世論の形成を中断し、同団体の予算削減を撤回するよう求めた。
2021/10/23 10:02配信 WOW!Korea
https://s.wowkorea.jp/news/read/319965/