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【香港メディア】 中共の時速600キロのリニアはいつ建設されるのか、当局「技術がまだ成熟していない」
2024年11月27日、香港メディア・香港01は、広東省の広州と深センを結ぶ時速600キロのリニアモーターカー計画について、
当局が技術的な問題により着工時期は未定との見解を示したことを報じた。
記事によると、中国共産党機関紙・人民日報のウェブサイト「人民網」にある政府への質問掲示板にこのほど、「広深(広州―深セン)
リニアはいつから建設されるのか」という質問が寄せられ、深セン市発展改革委員会が「高速リニアシステムの形式はまだ模索段階にあり、
軌道や車両などの技術が成熟していないため、現時点で工事開始時期や建設期間は明確に決まっていない」と回答して注目を集めた。
両都市間の交通ネットワークについて同委員会は「広東省および両市政府は両市間の発展連携を重視しており、高速リニア、高速鉄道、
都市間鉄道といった複数のシステムを組み合わせた軌道ネットワークの計画を進めている」とし、既存のネットワークに加えて
広深第2高速鉄道や広深中軸都市間鉄道の建設計画を立てていることを明らかにした。
記事は、両市間には現在高速鉄道1本、都市間鉄道2本からなる旅客輸送鉄道3路線が開通しており、高速鉄道は利用者が増えて
祝日にはチケットが確保できない状況もしばしば発生しているのに対し、都市間鉄道は最高速度が遅く便数が少ないことなどから利用率が
低いと指摘。広州市政府関係者が「現状、3路線のうち時速350キロに達するのは高速鉄道のみ。ただ、高速鉄道がある広州南駅は
佛山に近く、広州の中心部から遠いため、両市中心部間の迅速な移動ニーズに十分応えられていない」と述べたことを紹介し、
現行の3路線が両市間の移動ニーズを十分に満たせていないことを伝えた。
そして、「両市間の新たな交通路建設の必要性が市場ニーズの拡大に伴い一段と高まっているものの、地方政府の財政キャパシティーを
考慮すれば一度に複数の新路線を建設させることは非現実的」との見方を紹介。
第2高速鉄道建設については経由地の東莞市が積極的な動きを見せている一方で、広州・深セン両市は鉄道部門に依存せず独自に運行できる
広深中軸都市間鉄道を優先的に建設することを望んでいるとした上で、広州市の関係者が「第2高速鉄道は完成後に、国家鉄路集団に
運行を委託する必要があり、運行計画に自主性を持つことができない。一方、広深中軸都市間鉄道は完成後、両市が協議しながら
独自に運行できるため、広東・香港・マカオ大湾区における交通一体化の推進により適している」と語ったことを伝えた。
(編集・翻訳/川尻)
https://www.recordchina.co.jp/b944683-s25-c20-d0193.html