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【津軽海峡】中国軍とロシア軍の艦艇10隻 同時通過 初確認
防衛省は、中国軍とロシア軍の艦艇合わせて10隻が、18日、津軽海峡を同時に通過したと発表しました。両国軍の艦艇が津軽海峡を同時に通過するのが確認されたのは初めてで、防衛省は航行の目的などについて分析を進めています。
防衛省によりますと、18日午前8時ごろ、北海道の奥尻島の南西およそ110キロの日本海で、中国海軍とロシア海軍の艦艇合わせて10隻が航行しているのを、海上自衛隊の航空機や艦艇が確認しました。
確認されたのは、
▼中国海軍の艦艇が、最新鋭のレンハイ級ミサイル駆逐艦など5隻、
▼ロシア海軍の艦艇が、駆逐艦など5隻の、合わせて10隻で、
午後にかけて津軽海峡を通過し、太平洋に出たということです。
NHKは午後2時すぎに上空のヘリコプターなどからこれらの艦艇を撮影し、映像からは10隻が隊列を組むようにして東に向けて航行しているのが確認できました。
防衛省によりますと、中国海軍とロシア海軍の艦艇が津軽海峡を同時に通過するのが確認されたのは、これが初めてです。
津軽海峡は「国際海峡」のため、軍艦を含めて外国の船舶の航行が国際的に認められています。
また、中国とロシアは今月14日から17日にかけて日本海で合同軍事演習を行っていて、今回、津軽海峡を通過した艦艇は、この演習に参加していたとみられます。
日本やアメリカ、オーストラリアなどが中国を念頭にインド太平洋地域で多国間の訓練を繰り返す中、中国がロシアとの連携をアピールした形で、防衛省は航行の目的などについて分析を進めています。
ロシア国防省 中国軍との合同演習実施を発表
ロシア国防省は18日、日本海で14日から17日まで、中国軍との合同軍事演習を行ったと発表しました。
演習には、ロシア海軍と中国海軍の駆逐艦や潜水艦など15隻とロシアの戦闘機などが参加して、通信や機雷の除去、海上の目標に向けた射撃など20以上の訓練を実施したということです。
ロシア国防省によりますと、中ロ海軍の合同演習は2012年から毎年行われてきましたが、去年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で実施されなかったということです。
一方、ロシア国防省は、演習期間中の15日、アメリカ海軍の艦船が日本海でロシアの領海侵犯を企て、ロシア海軍の艦船におよそ60メートルまで接近したと批判し、外交ルートを通じてアメリカ側に抗議したことを明らかにしました。
これに対してアメリカ側は、ロシア側の発表は事実に合致していないとしたうえで、アメリカ軍の艦船は国際法に従って航行したとしています。
2021年10月19日 8時52分
NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211019/k10013312831000.html