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【ニッポン放送】米軍には負ける可能性高く、習近平政権も共産党政権も潰れてしまう……中国が簡単に台湾に手を出せない現状
習近平氏、清華大学を視察(北京=新華社記者/鞠鵬)= 2021(令和3)年4月20日 新華社/共同通信イメージズ 写真提供:共同通信社
台湾では10月10日、中華民国の建国につながった辛亥革命を記念する式典が行われた。蔡英文総統は演説で、台湾統一を目指す中国の圧力に屈しない姿勢を示した。台湾をめぐっては10月に入って、中国軍の戦闘機など150機以上が台湾の防空識別圏に侵入するなど、中国の武力による圧力が増している。
辛坊)中国共産党のトップである習近平氏は何度も武力行使は辞さないというような発言を繰り返していますが、本音のところで中国共産党、中華人民共和国が台湾に対して武力統一を図るということがあり得ると思いますか?
石平)彼らが武力行使が成功すると判断すれば、ためらうことはまったくないのです。(その判断の)1つがアメリカの出方で、国際社会がそのように反応するか。特に、台湾防備に本当にアメリカ軍が動くかどうかというところが彼らに取っていま読み切れないところなのです。要するに、台湾に侵攻して戦争を発動した場合、アメリカ軍が出てきたら中国軍は負ける可能性が高く、一旦負けてしまったら習近平政権も共産党政権も潰れてしまいます。その意味では簡単に手を出せないというところがあるのです。
辛坊)そうなると現状においてはしばらくは様子見という感じですか?
石平)たとえば国慶節・10月1日から中国は5日間にわたって台湾の防空識別圏に軍機を150機侵入させましたよね。あれが面白いのは、4日には過去最多の56機を飛ばしたのですが、5日になると1機しか飛ばさなかったのです。
辛坊)それはどういうことですか?
石平)4日であそこまでやると、アメリカのサキ大統領報道官が披露したところでは、アメリカは水面下で中国に強い警告を発したのです。なので、5日になると中国はアメリカの圧力でやめるしかない。しかし、完全にやめてしまったら習近平さんのメンツに関わる問題なので、せめて1機だけ習近平さんのメンツを立てる形で飛ばして終わらせてしまったのです。あれ以来ずっと防空識別圏への侵入がありません。なので、中国としてはアメリカには少し敵わないという考え方があるのです。
辛坊)なるほど。
ニッポン放送 NEWS ONLINE 編集部 2021-10-17
https://news.1242.com/article/320738