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【朝鮮日報 社説】 6カ月前に4年任期を全うした尹美香元議員に当選無効判決、もはや裁判ではなく喜劇だ
日本軍慰安婦被害女性のための寄付金7958万ウォン(約884万円)を横領した容疑などで起訴された尹美香(ユン・ミヒャン)元議員に対し、懲役1年6カ月、執行猶予3年を宣告した二審判決を韓国大法院(最高裁判所に相当)が支持し、同判決が確定した。
起訴からなんと4年2カ月が過ぎている。懲役刑が確定した国会議員は当選が無効になるが、裁判の遅延で尹美香元議員は歳費を全額受け取り、4年の任期を全て満たして6カ月前に退任していた。退任した元議員に当選無効の判決が出たわけだが、これはもはや裁判ではなく喜劇とでも言うべきだろう。
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尹美香元議員は「元慰安婦女性のために使ってほしい」として国民が出した寄付金を横領し、自らの飲食代やマッサージ代などに使い、さらに菓子店やコーヒーショップで使ったことも確認されている。
この破廉恥な犯罪は使途さえ確認できれば処罰は可能であり、何も難しいことはなかった。
ところが一審は2年5カ月もの時間を要したばかりか、横領した額を少なく見積もり罰金刑を宣告することで「免罪符」とも言える判決を下した。
昨年9月の二審では懲役刑が宣告されたが、その後大法院ではまたも1年2カ月もの時間がかかり今回やっと判決が下されたのだ。
その間に尹美香元議員は国会議員の身分を維持し、日本の在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)主催行事にも出席した。
朝鮮総連は韓国政府を「南朝鮮かいらい徒党」と呼ぶ反国家団体だ。これらは全て裁判所が許したと言っても過言ではない。
この事件だけではない。祖国革新党の曺国(チョ・グク)代表の息子のために野党・共に民主党の崔康旭(チェ・ガンウク)元議員は虚偽のインターン確認書を作成したが、これも執行猶予付きとはいえ当選無効となる懲役刑が確定するまで3年8カ月かかった。
単純な事件だったが、大法院の審理だけで1年3カ月もの時間を要したのだ。
最終的に崔康旭元議員は4年の任期のうち3年4カ月にわたり議員の身分を維持した。文在寅(ムン・ジェイン)前政権による「蔚山市長選挙介入事件」で起訴された黄雲夏(ファン・ウンハ)議員は一審で懲役刑が宣告されるまで3年10カ月かかり、今も二審の裁判が進行中だ。
これら一連の深刻な裁判の遅延はそのほとんどが金命洙(キム・ミョンス)氏が大法院長(最高裁長官に相当)だった時に起こった。
曺喜大(チョ・ヒデ)大法院長は就任直後から「迅速かつ公正な裁判」を強調しているが、その一方で「大きな変化は感じられない」との声も根強い。娘の入試不正や青瓦台(韓国大統領府)監察もみ消しなどの容疑で起訴された曺国代表は起訴から4年後の今年2月に二審で懲役2年が宣告された。これも当選無効に相当する判決だ。ところが9カ月が過ぎた今も大法院では判決が出ていない。
大法院自ら司法の正義を崩壊させているのだ。
記事入力 : 2024/11/15 10:20
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