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韓国「TSMC日本進出めぐり韓国がWTOに提訴も」「日本政府補助金はサムスンに損害」
世界最大の半導体ファウンドリ(受託生産)メーカーである台湾TSMCが日本(熊本)に新工場を建設することに対し、韓国が世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性があるとの見方が出ている。
TSMCは、2024年の量産を目標に半導体工場の建設に入る予定だが、日本政府はこれに投資額の最大半分となる4000億円の補助金を支給する計画だ。
日本国内で安定的に半導体を生産する拠点を持つことは、日本の産業競争力や経済安保の観点から重要であるとの理由からだ。
ニューシスは15日、日本経済新聞の報道を引用し、補助金を得て建設されたTSMCの工場が半導体を低価格で日本国内に供給した場合、半導体メーカーを持つ韓国が「日本への輸出が減少し損害を被った」としてWTOに提訴する可能性があると伝えた。
日経は一方で、提訴国の産業に生じた損害や補助金の因果関係を立証するのは簡単ではないため、日本政府の補助金が問題になる可能性は高くないと予想した。
日経は、その例として、米国や欧州連合(EU)が中国政府の半導体産業の巨額の補助金を複数回にわたり問題視したが、WTOに提訴していない点を提示した。
前日午後の記者会見で岸田文雄首相は、TSMCの工場建設について「我が国(日本)の半導体産業の不可欠性と自立性が向上し、経済安全保障に大きな貢献が期待される」と述べた。
ニューシスは、「世界的な半導体供給難の中で、各国が製造拠点を自国に誘致しようと高額の補助金を投資する計画が相次いで明らかにされるなか、TSMCのライバルであるサムスン電子とSKハイニックスにも影響があるか注目されている」と伝えている。
TSMCの日本進出に関しては、「日本と台湾が半導体同盟を結んだ」として韓国メディアの注目が集まっている。なかには、米を加えた日米台半導体同盟が、韓国の半導体産業の価値を弱めるとの見方も出るなど、警戒の色を隠していない。サムスン電子は台湾TSMCにファウンドリ市場で追い越すことを目標にしているが、シェア差を縮めることができないでいる。
この報道をみた韓国のネットユーザーからは、
「日本は地震があるため最悪の半導体生産立地だ」
「台湾と日本、どちらも終わったな…科学技術は義理や友好関係で成すものではない…」
「メモリがほぼ全てのSKはTSMCのライバルではないだろう」
「TSMC良いぞ。お手盛り補助金をぜんぶ奪ってしまえ」
「台湾は中国と戦うから日本に餅をやって助けてもらう計算だろう…」
などのコメントがネット掲示板に投稿されている。